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あれから約五日後。
トガチャンとトゥワイスサンは、死穢八斎會に出向した。
私達はヒーロー並びに死穢八斎會の動向を調べつつ、出向組からの連絡を待つ他なかった。
出向して行った二人が無事である事を願った。
そして、手持ち無沙汰な待機組は情報収集に勤しんだ。
久方振りに死穢八斎會について調べると、想像以上に勢力を拡大していたらしく、都市圏のプロヒーローや雄英生ヒーロー何名からまでもを召集して乗り込むらしい。
大規模な抗争になるが、ヒーローが被害を被っても、八斎會が壊滅状態になっても、連合にとってはどちらも好都合だ。
決行はその日の晩からの予定らしく、終着後に行動出来るようスピナーサンには中型貨物トラックを手配して貰った。
彼がグラセフがどうとか言っていたが、ゲームの事だろう。
その間荼毘は何処かへふらふらする事もなく、「御礼参り」に参加するようだった。
Mr.は腕を取られた怒りからなのか、時々ジョークを交えながらも普段よりテンションが低めだった。
義爛サンに貰った義手はもう馴染んだらしく、リハビリもそこそこに、私にマジックを見せてくれた。
「あーあ、俺ら八斎會と協力してたら、今頃寿司でも食ってたかな。」
「それは…多分ないですね。」
「何でそう思うのさ椿"ちゃん"は。」
「…？まあ構いませんが、廻…治崎とは過去に何度か交流がありましたが、彼は少なくとも接待や待遇を考える人ではありません。初対面の際、Mr.も何となく分かっているとは思いますが。」
「…ま、だよね〜。ところで椿ちゃんって、お嬢様なの？」
「お嬢様とは…？」
「治崎が「お嬢」って呼んでたから、いい所のお嬢さんなのかと思ってさ。」
「…お嬢様かどうかは兎も角、家はお金も権力もありましたね。」
「ひゃー、おじさんビックリ。」
「私がここにいる時点で何となく分かることではありますが、裏社会側で力を持っている家なので、名家と言われど有名じゃありませんよ。」
「ハハッ、矛盾してるって。怖い事色々やってたんでしょ？」
「そうですね。行く行くは潰そうかと思っています。」
「うわぁ…淡々と言ってるよこの子。
そう言えば、椿ちゃんの"個性"の事イマイチ分かってないんだよね。そんなに君がイカレてるようにも見えないから、人を殺してるのかもおじさんちょっと疑っちゃう。」
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作者名：馬×3 | 作成日時：2021年10月7日 1時
