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妙な胸騒ぎがした。
彼女に返信を打つ事を躊躇うような、警鐘だろうか。
真逆とは思うが、自分も本庁での仕事がある為彼女に付き添う事は出来ない。
かといって彼女を軟禁状態にさせるのも気が引けた。
彼女の心配の"種"も居なくなった事から、GPSの話を持ち出すのは容易になった。
歩いて行ける距離のデパートで買い物をする事が分かり、取り敢えずは大丈夫だろうと、まるで自分に言い聞かせる様に思考した。
今日は山の様な書類を片付けて一日が終わるのだろうと思った矢先、突如出動要請が出た。
犯罪率の非常に高いこの街では、大丈夫なんて事は決して無い。
自分の勘は嫌な方によく当たる。
引っ掛かりのような気掛かりさを感じていたのは、確かにこの事だったのだろうと呆れた。
要請内容は、彼女が今も尚居るデパートを占拠したテロ集団の確保。
公安に回って来た理由としては、それが唯のテロだったからだ。
何を要求する訳でも無い。
一方的な虐殺、そして自爆テロとそう変わらない畏怖震撼を目的としただけのテロ。
数いる人質は確実に殺されていく。
猛スピードで現場に向かうと、既に特殊捜査係等がおり、素性バレしたくない人物達もいた。
風見に僕の代理をさせつつ、内部状況や突入諸々を確認した。
既に現場に駆け付けていた者に訊けば、10分置きに1人殺すといっていたそう。
発言の時間から考えて既に10分は過ぎていた。
遠くで、銃声が聞こえた。
駆け出しそうになる脚を抑え、突入部隊の準備が整うのを待った。
僕に出来る事、それは人質奪還後の避難誘導とテロ集団の末端の確保。
末端でも武装しているのだから、流石に防護服無しに前線には行けない。
あわよくばAさんの奪還を狙いつつ、特殊部隊の後衛に続き突入した。
突入した頃に、もう一発銃声が聞こえた。
国民の、この街の人達の無事を願う癖に、心の奥底では彼女が無事である事を願っていた。
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馬×3(プロフ) - リンさん» そんな事を言って頂けて嬉しい限りです。まだ語彙力が低い為上手い言い回しが出来ぬやも知れませんが、精進して行きます。 (2020年5月18日 21時) (レス) id: dfb05b741d (このIDを非表示/違反報告)
リン - 洗練された文章のような印象を受けて、お話に引き込まれました。とても面白いです!更新楽しみにしてます。 (2020年5月18日 21時) (レス) id: 73f2c7a15b (このIDを非表示/違反報告)
馬×3(プロフ) - アイスあるさん» 有難う御座います。自己満なので、暖かい目でお願いします(/// ^///) (2020年5月14日 21時) (レス) id: dfb05b741d (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - すごい面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月14日 20時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:馬×3 | 作成日時:2020年5月11日 14時