検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:24,095 hit

64 ページ14

「はぁい、バーボン」





ハリツヤの若々しいブロンドが夜風に靡き、キツイとも仄かとも取れない香水の香りが漂って来た。


レザースーツを来た彼女は女性らしさの手本の様だったけれど、


生憎僕の好みでもなければ、組織の輩に好意を寄せる気もなかった為に、何処か他人事の様だった。





「貴方が現地集合とは、珍しいですね」



「偶にはバイクで走りたいのよ。


今回の場合は、一寸特別だったからだけど…」



「何か特殊なんですか?」



「この右側、覚えているかしら?」






そう言ってベルモットの取り出した3枚の写真、その右端に目をやった。




何処かで見た顔。





比較的最近見掛けた顔だった。







「前に行ったレストランで見掛けた父娘の父親。



ポートフィナンシャルグループ分裂企業の重役。

基ポートフィナンシャルグループの幹部。




大企業関連だったから、情報の提示がギリギリだったのよ」



「彼を含めたこの3人以外にも幹部はいるのでは?」



「それが、幹部の中にもダミーが紛れてるのよ。



お陰で本命を探すのに時間が掛かったわ」




「本命と言うと、機密情報に関係する認証コードを持っている人物という事ですか?」



「要約すればそういう事ね。


態々グループを分裂企業にしているだけあって、そのコード自体も厄介な仕組みになっているわ。


鍵になるpieceはこの3人がバラバラに持っている。


コードはパスワード、虹彩認証、指紋認証。



3人が揃わないとデータファイルが開かないそうよ。



パスワードと指紋なら兎も角、虹彩認証があるから殺す事は出来ない。

殺せないってある意味面倒よね」




「僕は好んで殺している訳では無いので、面倒で結構ですよ」



「最終的に殺すのは決まっている事よ。


どれだけ避けようとしても、この世界では不必要なものは消されていくだけ。

貴方もよく分かっている筈よ」


「必要であれば殺しますよ」




「まぁそうして割り切れていなければ、コードネームなんて与えられていないでしょうね」




「それで、僕がこの3人を拉致するんですか?」


「No way……


一人で良いわ。



今回は決めて良いわよ」



「……そうですね。


ならこの中で2番目に優先度の高い人物は誰ですか?」




「真中よ。


理由を聞いても良いかしら?」

65→←63



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

馬×3(プロフ) - リンさん» そんな事を言って頂けて嬉しい限りです。まだ語彙力が低い為上手い言い回しが出来ぬやも知れませんが、精進して行きます。 (2020年5月18日 21時) (レス) id: dfb05b741d (このIDを非表示/違反報告)
リン - 洗練された文章のような印象を受けて、お話に引き込まれました。とても面白いです!更新楽しみにしてます。 (2020年5月18日 21時) (レス) id: 73f2c7a15b (このIDを非表示/違反報告)
馬×3(プロフ) - アイスあるさん» 有難う御座います。自己満なので、暖かい目でお願いします(/// ^///) (2020年5月14日 21時) (レス) id: dfb05b741d (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - すごい面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月14日 20時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:馬×3 | 作成日時:2020年5月11日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。