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微睡み ページ46

結局私は書類の片付けの為一晩を探偵社で明かし、帰宅したのは出社二時間前だった。

国木田さんや賢治さんにも途中手伝って貰ったが、彼等は今後主力として動いて貰う事になるので、19時を過ぎる前に帰宅を促した。

他の事務員達は20時には移動の準備を始めるよう云ったので、以降6時迄一人残業となった。

寧ろよく二時間一寸前に終われたものだ。

帰宅して直ぐに汗を流し、栄養補助食品を出勤の道中頂いた。

少しでも仮眠を取ろうと思い早めに家を出ると、7時半には探偵社に着いた。

出社して直ぐ、与謝野女医が既にいらっしゃった。




「…お早う御座います。」


「お早うA。アンタ、昨日は何時帰ったんだい?」


「先刻帰りました。」


「はあ?先刻って何時さ。」


「…………6時、です。」


「はあ!?寝台貸すから、医務室でさっさと仮眠とりな!」


「あ、有難う御座います。」




と此のように云われる事は予想していたので、寝台は借りたかったが与謝野女医に出来れば見付かりたくなかった。

杖とベストを引ったくられ、寝台に押し込まれた。

直ぐにでも医務室を去って仕舞う与謝野女医に仮眠時間だけ伝えておきたいと思ったが、「私が国木田に話付けとくから、起こされる迄寝てな!」と云い切られて仕舞い、大人しく入眠する事にした。

真面に寝るのは何時間振りだろうか。

清潔な毛布に包まれて、早くも睡魔が訪れた。

微睡む中、殆ど意識の無い辺りで心地よい冷たさが頬を擽った。

よく知っている気もするし、懐かしい気もする。

私の好きな体温に擦り寄ると、遠くで微笑が聞こえた。

何処かに消えて仕舞いそうな温もりを手放し難く、半ば寝言のように「いかないで」と呟いていた。

呼応する様に私の手を握り返す感覚に、私は安心して眠りについた。

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馬×3(プロフ) - 光華さん» 有難う御座います。頑張ります。 (2020年11月7日 22時) (レス) id: dfb05b741d (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 最高すぎる!更新頑張って下さい! (2020年11月7日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:馬×3 | 作成日時:2020年11月5日 20時

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