満月の夜に乾いたギターを１【完結】

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「じゃ練習ね きょもの？」

『ペットです！』

「いいねえ」





何がいいのかよく分かんないけど
大我さんは楽屋のドアをひらくと

一斉に視線が集まる






樹「えっAちゃん？マジ？」

京「いろいろあって連れてきた」

高「色々ってなに？」

ジェ「彼女？彼女？」

慎「きょもの新しい彼女かあ」





ドアの前で質問攻めにあって、大我さんは「ちげーよ」って言うと
小声で「なんか挨拶」って背中をたたいた





『Aです 訳あって大我さんの』




どんって後ろから誰かがぶつかった




「ああ ペット？」




例の、松村さんだ
「邪魔だからちょっとどいて」って松村さんはすまし顔だけど




みんなは急に降ってきた「ペット」なんて言葉にきょとんってしている




京「あーもうだから 訳あって家に置いてるけどこいつ18だから別に彼女とかじゃないし お前らに迷惑かかったらすぐやめるつもり」


高「そういうこと？別にいいんじゃない 大我が最近女の子切ったのってそういうことだったんだ」



『そうなの？』って見上げると「いいから」って顔を前に戻された



慎「それもだし最近歌ってるときのきょもの顔が丸くなった気がするから 俺は賛成ってことで」



『これもそうなの？』って聞くと「だから会わせたくなかったのに」ってちょっと怒ってる


松村さんは目を細めながらこっちを見てて
「好きにならなきゃいいんじゃない」
って呟いて なにかを見抜かれたようでドキッとした

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