#107 ページ7
･
｢じゃあねA！またあした！｣
｢うん、またね彩子ちゃん！｣
ギュッと抱きついたあと
見えなくなるまで手を振って彩子を見送ったA
Aから見た彩子は実の姉のように頼りになる存在で、なんでも言えるほど心を開いている相手であった
最初は敬語で話していたのだが仲良くなるうちに彩子の方から敬語ではなく普通に話して見てほしいと頼まれ
今のような関係に至っている
｢仲良いんだな彩子と｣
｢中学が同じでバスケ部の先輩なんです｣
｢ふーん、そりゃ仲良いわけだな｣
特に帰るぞと言うわけでもなく先にぎこちなく歩き出した三井を追うA
遠慮しているのか隣には並ばず人2人分くらいの間隔をあけて三井の後ろを歩いていく
さっきまでは彩子がいて宮城がいたおかげで賑やかな空気が流れていたが今ではすっかり静かな空気に
｢(まずい、やっぱめちゃくちゃ気まずいなコレ)｣
｢(どうしよう思ってた3倍は気まずい)｣
時々2人の隣を車や自転車が通り過ぎたり
正面から歩行者が来るだけで
それ以外は話も何もないただただ無言の空間が広がる
こうなることは少し予想していたことだが
いざ本当にこんな空気になるととてもじゃないが辛い
お互い変に初対面…といってもあのバスケ部襲撃の時のことが思ってたよりも根を張っているらしく
話しかけようとしても互いに遠慮してしまい結果お通夜のような雰囲気になってしまう
｢(逆にいつも無口な流川と何喋って帰ってんだろうな)｣
｢(アイツ、割と思ってたより表情豊かで喋る方だったけど他のヤツらと比べたら全然だし)｣
何も喋ってないせいで時々ちゃんとAが歩いて着いてきているか不安になる
彩子と宮城が揃いも揃って不良に目をつけられたらとかどうとか言っていたせいだろう
実際あの場では言わなかったが不良時代に三井は仲間たちと一緒に色んな不良に喧嘩を売ってはボコボコにしていた
いつか恨みを持って仕返しに来てもおかしくはない
｢(何話したらいいのか全然わかんねぇ)｣
｢(小中高といっつも男同士で騒がしく帰ってたからな…今更女子への接し方なんてわかるかよ)｣
時々帰り道で見かけていた男女の凄さを
まさかこんな時に痛感するとは
｢｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こちめる(プロフ) - なつめさん» はじめましてコメントありがとうございます〜〜😊楽しいと言っていただけて本当に嬉しいです！！とっても励みになります🥲 (2023年2月26日 19時) (
レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ - はじめまして！このお話が毎日の楽しみになってます☺️2人の距離感が絶妙で、読んでいてとても楽しいです！無理のない範囲で更新頑張ってください🫶応援してます！ (2023年2月26日 15時) (レス) id: 06b754cdeb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こちめる
| 作成日時：2023年2月22日 23時
