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｢流石3年生…練習に来るの早いんですね｣
｢まぁな、赤木と木暮はこの大会に対する気持ちが人一倍強いだろうからな｣
よっこらせ、なんてオジサンみたいなことを言いながら
床に三角座りで座るAの前に立て膝で座る三井
同級生である赤木と木暮の話題になった途端、さっきまでの威勢の良さがあっという間に消え去り
嘘のようにしんみりとした表情へと変わっていた
三井なりにこの2人に対して思うことがあるのだろう
｢アイツらは勝っても負けてもこの夏で引退するって決めてるようだし｣
再び触れたバスケットの楽しさの裏には
どう足掻いても消えることのない後悔が隠されている
夢を追う代償は一生に一度の時間
三井はそれさえも捨てて、道をはずれてしまったのだから心の底から後悔するのも無理はない
時間は残酷に過ぎ去ってしまうものだ
｢ほら、膝やってやるから｣
｢綺麗にお願いします｣
｢任せとけ｣
1度失ってしまった時間は戻すことは出来ないし
先に進むことは出来ても、後ろに戻ることは出来ない
失った時間を悔いて無理だとわかっていてもそれを取り戻したいと願ってしまう気持ち
それをAは痛いほどよく分かっていた
｢なぁ、花渕｣
｢はい｣
｢最初見た時から思ってたんだけど｣
｢な、なんですか……｣
部室から持ってきたテーピングを剥がしながら
ふと何かを思い出したかのように話し出した三井
昨日のこともあり、Aは何を言い出すんだろうかと思わず身構える
｢なんかお前、全体的にかわいいよな｣
怪我のことを言われるのか
それともいつも隠してきた膝の傷跡のことを言われるのか
それともまた別のことを言われるのか
わかりもしないことをぐるぐる考えている間に
目の前にいる三井はしれっととんでもないことを口にした
｢かわ……え、あの……聞き間違えました｣
｢いや全然聞き間違えてねぇぞ｣
｢それはどういう意味での？｣
｢どういうって、そんなのそのまんまだろ｣
テーピングをペリペリと剥がしながら貼り方を思い出そうとしてるのか色々試行錯誤してるような仕草を見せる三井
しかし
正面にいるAは正直テーピングどころの話ではない
｢何かと思ったらまたそんなこと……｣
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こちめる(プロフ) - なつめさん» はじめましてコメントありがとうございます〜〜😊楽しいと言っていただけて本当に嬉しいです！！とっても励みになります🥲 (2023年2月26日 19時) (
レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ - はじめまして！このお話が毎日の楽しみになってます☺️2人の距離感が絶妙で、読んでいてとても楽しいです！無理のない範囲で更新頑張ってください🫶応援してます！ (2023年2月26日 15時) (レス) id: 06b754cdeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちめる
| 作成日時：2023年2月22日 23時
