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｢私からすれば大好きなバスケが出来なくなることの方が辛いです｣
盛大な勘違いから始まった後輩への謝罪
しかしこうしてAに謝った理由はきっと
ただ流川が絡んでいたから、というわけではないのだろう
バスケのために真剣に日々人より努力することの大変さはよくわかる
そんなAの自分の全てをかけているバスケへの努力を自分の存在のせいで消すわけにはいかない
Aが朝練に来なかった理由が自分にあるならAのたゆまぬ努力をひとつ消すことになる
バスケから離れて、バスケを拒んだ彼だからこそそういった理由も含んでいたのかもしれない
そして彼は心のどこかでAのことを近くに感じていて、そんなAに離れて欲しくなかったのだろう
Aの見た目に合わないハッキリとした声にバツが悪そうに足元を見ていた三井はハッと息を呑む
｢(やっぱり、花渕は)｣
Aの口から語られる言葉に嘘なんてものはないと直感的に感じた
時々すべてを諦めたかのような目をしていたのも、まるで遠い場所にある何かを見つめるような顔をしていたのも
理由はきっとかつての自分と似たようなもので
｢それに｣
｢先輩のことを嫌いになるなんてそんなことないです｣
どんな顔をしたらいいのかわからなかった
今の自分はどんな顔をしているのだろうとふと思う
Aの声はどこか震えていて
一瞬だけ泣かせてしまったんじゃないかと思い恐る恐る目線をAに向けたがそんなことはなく
ただじっと真っ直ぐ自分の曇りのない目に三井の姿を映していた
｢何をしたって、絶対に嫌いになったりなんかしない｣
｢話があるって聞いた時は正直ちょっと怖かったのはありますけど｣
｢私は…先輩のこと心から応援してるので｣
Aから見た三井がそうであるように
三井から見たAの姿は目を背けたくなるほど眩しかった
何かと理由を求めて踠いて迷っていたけれど
考えてみれば物事に理由なんて本当に必要なのだろうか
｢花渕、お前めちゃくちゃいいやつだな｣
｢なんか恥ずかしいので今のはなかったことにしてください｣
｢やなこった｣
｢なしです！私がなしと言ったらなしなんです！！｣
｢いーや、今のはアリだ｣
｢なしです！｣
2人は案外似たもの同士…かもしれない？
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こちめる(プロフ) - なつめさん» はじめましてコメントありがとうございます〜〜😊楽しいと言っていただけて本当に嬉しいです！！とっても励みになります🥲 (2023年2月26日 19時) (
レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ - はじめまして！このお話が毎日の楽しみになってます☺️2人の距離感が絶妙で、読んでいてとても楽しいです！無理のない範囲で更新頑張ってください🫶応援してます！ (2023年2月26日 15時) (レス) id: 06b754cdeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちめる
| 作成日時：2023年2月22日 23時
