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｢なんだ、三井先輩とAが珍しく話してるかと思ったら｣
｢どうせリョータと桜木花道と三井先輩で勝手に突っ走ってあんな感じになったんでしょ？｣
｢アヤちゃん大正解｣
｢な〜にが大正解よ！これじゃあ2人があんまりじゃないの｣
校門の影からこっそりと2人の様子を見ていた彩子は普段から愛用しているハリセンで宮城と桜木の頭を軽く叩いた
どうせそんなことだろうと思っていたが
まさか本当にその通りだったとは
｢でも…やっぱりおかしいわね｣
｢ん？何が？｣
｢普通、ここまで気にするものなのかしら｣
｢花渕ちゃんのこと？｣
｢そうよ 三井先輩口ではああ言ってたけど本当にどうでもよくてなんてことないなら気にすることないじゃない｣
｢それはオレも思ったけどさ、三井サンって変なとこで真面目じゃん 元ヤンなのに｣
｢そう言われたらそうなんだけど｣
目の前であんな光景を見せてしまった罪悪感とはいえ
Aは直接危害を加えられた男子バスケ部でもなんでもないただの後輩の1人のようなもので
謝る必要が本当にあるのかと言ったらそうではないだろう
A本人も謝る必要はないとキッパリ言い切るくらいだ
誤解が生じてたと言ったらそれまでだが
三井が頭を下げた理由はそれだけではない気がする
｢もしかしたらだけど…やっぱり三井先輩はかつての自分とAを重ねてるんじゃないかしら｣
｢三井サンと花渕ちゃんを？オレからすればあの2人は似ても似つかないって感じだけどなぁ｣
｢あの子が三井先輩の謝罪を受け入れなかったのはただ謝る必要はないって思ってるだけじゃなくて｣
｢きっと……自分と似たような境遇でその気持ちが痛いほどわかるから｣
バスケットのために今日を生きて
バスケットこそが自分の全て
できなくてもできないことの痛みと
輝かしい栄光からの挫折の道
周囲から常に必要とされ期待されてきた人間が全てを失った時の痛みは他人には到底理解できないものだろう
｢まぁ、Aはそれ以外にも何か思うことがありそうだけどね｣
後ろから2人を見守る彩子と宮城からは
三井がどんな顔でAと向き合っているかはわからない
ただ三井と向き合っているAは
いつも体育館で見る表情とは違う柔らかい笑みを浮かべていた
｢え、まさかそういうこと！？｣
｢そういうことなのアヤちゃん！！｣
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こちめる(プロフ) - なつめさん» はじめましてコメントありがとうございます〜〜😊楽しいと言っていただけて本当に嬉しいです！！とっても励みになります🥲 (2023年2月26日 19時) (
レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ - はじめまして！このお話が毎日の楽しみになってます☺️2人の距離感が絶妙で、読んでいてとても楽しいです！無理のない範囲で更新頑張ってください🫶応援してます！ (2023年2月26日 15時) (レス) id: 06b754cdeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちめる
| 作成日時：2023年2月22日 23時
