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41話 ページ42

「ちょっと何やってるんですか忍足さん!!」

それを見た鳳くんが助け舟を出してくれた。ナイスタイミング!鳳くん!!

「Aさん困ってますから離してあげてくださいっ」

「なんや鳳、嫉妬かいな」

「ち、違いますよ!!!」

ニヤニヤとしている忍足に必死に否定する鳳。
どうしようかとあたふたしていると、跡部さんの怒号が飛ぶ。

「お前らいい加減にしとけ。Aが困ってんじゃねえか!」

「ごめんなさい……」

「堪忍な、お嬢ちゃん。」

『えっと、大丈夫です!お気になさらず!』

大丈夫じゃなかったけどね!

スルッと忍足さんは手を離してくれた。
ほんとに中学生?色気というか…なんというか…色々とすごい…

「お前ら行くぞ。じゃあなA。そういや、お前の探してる越前ってやつなら上にいるぞ。」

そういえば私、越前くんを探しに来たんだった。
でもなんで跡部さんはそのことを…

『どうして、越前くんを探してるって知ってるんですか?!』

私が吃驚すると、跡部さんははっと笑った。

「お前の考え出ることくらいなんでもわかるぜ。」

フワッと私の頭を撫でて去っていった。

他の人たちも「じゃあな!」と帰っていく。私はその中の一人、鳳くんに声をかけた。

『鳳くんっ!』

呼ばれると思っていなかった鳳くんはビクッとさせてから振り向く。

「Aさん?どうしたの?」

振り向いた鳳くんを見上げる。近くで見ると、更に背が高く見え、首を上にあげ続けるのは困難なくらいだ。

『さっきは困ってた時に止めるよう言ってくれてありがとう。』

素直に感謝の気持ちを伝えると、彼は照れたように頭をかいた。

「いや、俺は別に…Aさんは…」

『Aじゃなくていいよ。Aって呼んで?私も名前で呼びたいな。』

ね?とお願いすると、鳳くんは顔を赤くしながら

「うん、わかったよAちゃん…」

と言った。それに応えるかのようにAも

『うん!ありがとう、長太郎くん!』

と言う。女子から呼ばれた慣れない長太郎呼びに鳳はもっと顔を赤くさせ、両手で顔を隠した。

「じゃ、じゃあね…Aちゃん」

『うん、またね長太郎くん。』

そのまま手を振って別れた。


氷帝学園の人たちを見送って、階段の方へ振り向く。
すると、いつの間にか越前くん、それに桃城くんが階段に腰を下ろしていた。

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ぽぱい(プロフ) - 名無しの漫画好きさん» 読んでくださりありがとうございます!( > < )新しいネタが出てきたら書こうかなと思います! (9月1日 17時) (レス) id: 345af002c8 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの漫画好き - めっちゃ面白いです!もしよかったら、他にもテニプリの作品を作ってほしいな❤️なんて。生意気言ってすみません(>人<;) (8月28日 22時) (レス) @page1 id: 7537c863d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぱい(プロフ) - とりあえず名無しさん» わー!間違えてました!報告ありがとうございます!それに褒めていただけるなんて恐縮です…( ; _ ; )♡ (2023年1月6日 23時) (レス) id: 345af002c8 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえず名無し(プロフ) - あ、突然すんまそん。もしかしたら阿久津じゃなくて亜久津かもです!あとこの小説めっちゃ面白いです!これからも応援してます! (2023年1月6日 22時) (レス) @page31 id: 8d884a290d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぱい | 作成日時:2022年12月15日 23時

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