33話 ページ34
『あっ!!部活!!どうしよう手塚先輩に怒られちゃう!』
Aはどうしても手塚先輩に怒られたくないのだ。怖いから。
アワアワと焦っているA。「…手塚…」とつぶやく赤也。慌てているAにそんな独り言は聞こえなかった。
『ごめん赤也くん!これから部活あるから!またね!』
走ろうとすると、赤也くんに腕を掴まれ止められた。
『?私急がなきゃ…』
「俺も連れてってよ。青学の練習。」
◆
彼をテニスコートまで連れてくる。
「へぇ面白い練習してんじゃん」
『うん、3年の先輩が考えてくれたの。』
ふぅんと赤也くんは興味無さそうに言った。
自分から言っておいて…
Aが赤也に対しイラッとしていると、大石がA達に気づいて駆け寄ってきた。
「A。寝坊した割には随分遅かったじゃないか」
大石先輩は腕を組んで私に言う。それは叱っているというよりは心配している声色だ。
『ごめんなさい…寝過ごした他校生を介抱してあげてて…』
先程バスを降りてからの事を伝えた。言い訳のようにみえるが事実だ。寝過ごした他校生、ご本人もいらっしゃるし…
大石先輩は寝過ごした他校生赤也くんを見る。見られた赤也くんは、へへっとヘラヘラしている。ずっとヘラヘラしてるなこいつ。
「寝過ごした他校生をここまで連れてきたのか?」
『だって、テニス部の練習みたいから連れてけって言われたんですもん。』
これも事実。
「きみ、どこ中なんだ?」
大石はため息をつきながら赤也に尋ねた。赤也はへへんっと威張りながら自己紹介を始めた。
「立海大付属中2年エース噂の切原赤也とは俺の事っス!」
それ私にも丸々同じこと言っていた気がするけど、覚えてるのかな?アイドルの自己紹介みたい。
「…立海大。神奈川代表なんの用かな?」
2年エース 噂の切原赤也 というワードを無視し、立海大だけに反応した大石先輩。触れてあげて…可哀想です。
「ういっす!ちょっとばかしスパイに…」
返事は良かったが、どんどんと声がひょろひょろと小さくなっていく。
なーんだスパイしに…
『ってスパイ?!』
なんてことだろう。私は知らぬ間にスパイを迎い入れてしまったらしい。マネージャー失格…!
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ぽぱい(プロフ) - 名無しの漫画好きさん» 読んでくださりありがとうございます!( > < )新しいネタが出てきたら書こうかなと思います! (9月1日 17時) (レス) id: 345af002c8 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの漫画好き - めっちゃ面白いです!もしよかったら、他にもテニプリの作品を作ってほしいな❤️なんて。生意気言ってすみません(>人<;) (8月28日 22時) (レス) @page1 id: 7537c863d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぱい(プロフ) - とりあえず名無しさん» わー!間違えてました!報告ありがとうございます!それに褒めていただけるなんて恐縮です…( ; _ ; )♡ (2023年1月6日 23時) (レス) id: 345af002c8 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえず名無し(プロフ) - あ、突然すんまそん。もしかしたら阿久津じゃなくて亜久津かもです!あとこの小説めっちゃ面白いです!これからも応援してます! (2023年1月6日 22時) (レス) @page31 id: 8d884a290d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぱい | 作成日時:2022年12月15日 23時