【初めてのこと】 ページ26
黄
デビューシングルの撮影日。
全員がデビュー前の忙しさというのを痛感しながら、眠気に耐えて始発の新幹線に乗り込んで東京へ移動。
この時の俺らは確かデビューってこんなに忙しいんや、とゾッとしてたっけ。
いくつもの雑誌の写真を撮られてはインタビュー。
最後の方は正直なんの雑誌かも分からないまま取材を受けていたのもある気がする。
そんなハードスケジュールをなんとか八人で走ってた。
東京のひと駅前である品川ではそろそろ降りる準備をしないといけない。
横に座ってたAを起こすと、ビクッと震える。
*「っ、びっくりしたぁ、」
黄「めっちゃ驚くやん、もうすぐ東京着くから起こしとこって思っただけやねんけどな?」
もうすぐ東京だと言ったら、何となく落ち込んだ気がしたAに「どうした?」と聞けば、それは学生がゆえの悩み。
というか、単純にこのハードすぎるスケジュールにさらに勉強も詰め込んでるAを単純に尊敬した。
*「ほら、望の通ってる学校は実家から遠くて、近所の高校やねんけど、そりゃ両立させないと卒業もかかってるし、」
黄「焦っとる、笑」
*「笑い事じゃないよ、ほんまに!」
Aは凄いと思う。
高校受験のときでさえ十二分に忙しかったはずやのに、色々考えて進学したのは地元の進学校。
当然、周りは大学受験を控えた同級生がたくさんいる環境はきっと" 彼女 "にとって負担は大きいやろうって珍しく社長まで反対してたから。
やけど、決めたことはやり通す芯の通った子やから俺たちに出来るのはその背中をそっと優しく押してあげるぐらい。
数分でも!と横で英単語帳を開き始めたAに、つい俺の学生時代をかさねてしまった。
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春(プロフ) - さきさん» 初めまして。丁寧なコメントありがとうございます。2は加筆修正作業をまだしているので、パスワードを付けさせてもらっています。もうしばらく待っていただけると嬉しいです。すいません。 (2018年12月23日 17時) (レス) id: 9cacd0005c (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 初めまして。ここで聞くのも失礼かと思いますが、僕らと彼女2を読みたいのですが、パスワードが分からないので、教えて欲しいです。 (2018年12月23日 15時) (レス) id: 764363980f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2018年6月6日 11時