春風3＊Re:vale 百 (ページ15)

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Side 百

当日。

ついにこの日がやってきてしまった。

「あ、百さん！ちょっと待ってください！」

楽屋に入ろうとしたら、あの子たちに引き止められた。

「どうしたの？」

「シッ！楽屋、会話聞いてて下さい。」

「？」

皆が楽屋に聞き耳立てろって言う。

….あ。

千が誰かと話してる…？

「まさか、小鳥遊プロの落書きも全部君が。」

「そうさ、ゼロの曲をカバーなんて。思い上がったお前らに、俺は天罰を下してやったんだ。」

大和が？！

俺が慌てて入ろうとするのを後輩たちが止めにはいる。

「百さん落ち着いて！」

「だって大和が」

「演技ですから！」

「演技？！」

「シー！！！！聞いてて下さい」

　

「大和くん、君はっ…」

「あっははははは。ざまあみろ！これで百は一生歌えない。なあ、最高の5周年だろ」

「ふざけるな！！

百の声が潰れるようなことがあったら、君を一生許さないっ。あいつが隣に居てくれたから、僕は音楽を続けていくことができたんだ。

僕にとって百はゼロ以上のシンガーだ！！！」

「千、今の、ほんと？」

ここで俺も楽屋に入る。

入ると、あの千が大和の胸ぐらを掴んでるところだった。

俺につられて後輩たちもゾロゾロと。

まさかのRe:valeの楽屋に皆大集合だ。

「え？」

「本当に決まってるじゃないですか。ね、千さん。」

「良かった〜百さん。千さんの本音が聞けて。」

「大和くん、君が百に毒を盛ってたんだよね？」

「フッ。」

「まさか、芝居だったのか！？」

「「ドッキリ、大成功ー！」」

陸と天が言うのを見て、千が恥ずかしがる。

そんなところもイケメン。

「あのー、もう一つサプライズがあるんです。」

追っかけるように三月が声を掛けてくる。

「え？」

「まだなにか？」

「入って来てください。万理。」

———え？

「「万理？」」

「どうもこんにちはー。ドッキリ成功した？」

「万…。」

「万さん、万さんじゃないですか！！」

そこにはずっと、ずっと探してた

俺の憧れていた人がそこには居た。