春風3＊Re:vale 百 (ページ1)

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Side you

「ついに。」

「ついに！」

「はい！Aさん、ついにです！！

IDOLiSH7、レギュラー冠番組始動します！！！」

「きゃー！おめでとうございます〜！」

紡さんと抱き合って喜びを噛み締める。

大神さんは拍手しながら、そんな私たちを見ている。

彼らの努力が報われたようで自分の出来事のように嬉しかった。

担当した時はこんな気持ちになるなんて思わなかった。

彼らと出会えて良かった。

「本当に本当に嬉しいです！」

「Aさんが支えてくれたおかげです〜！」

「もっともっと色んなIDOLiSH7を見てもらいましょう。私も頑張ります！」

「はい！で、冠番組をきっかけに色んな番組から出演オファーが来てるんです。なんとRe:valeの番組からも！」

「へ？！」

「？Aさん、どうかしました？」

「あ、い、いえ！すごいですね！」

あからさまに驚いてしまった。

チラリと大神さんを見ると、困ったように笑っている。

大神さん〜〜、助けてえ〜。

助けるように視線を向けると、

ケータイをいじりだす大神さん。

その直後、私のケータイにメッセージの通知がくる。

「あーっと、ちょっと電話きたので失礼します！」

「はい、お待ちしております！」

紡さんに断りをいれて、

部屋の外でメッセージを見る。

やはり大神さんからのメッセージで、

『不可避だったごめん』

と、謝られた。

また通知が鳴る。

『何かあったら相談して』

謝りつつもしっかりフォローしてくれる。

大神さんはやっぱりイケメンだった。

大神さんは何にも悪くない。

いつかは訪れる運命だ。

腹を括ろう。

ありがとうございます、と返信をして部屋に戻った。

「お待たせしました！それじゃあ打ち合わせしましょう。」

もうすぐ春が来る。

新たな物語が始まろうとしていた。