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そういえば、






A「あの、なんで美術室?」





転校してきて最初に行くのが美術室なんて
よく考えなくてもおかしい。




望「なんつーか、ここ仕切ってるボスみたいな人がおるんですよ」




え、てことは
今からそのボスに挨拶に行くってこと?









A「望くん、私ここのテッペンとか取りに来たんじゃないんだけど…」




ドラマでよく見る

「テッペン取りに来たぞ!」

って乗り込むやつ。


そんなんじゃないのに…









望「なんか、望くんって照れますね」



へへ、なんて呑気に笑ってる彼。

いや、笑ってる場合じゃない!
行きたくないよそんなとこ…








望「でも不安ですよね、すいません
転校生とか俺も初めてのことなんで、門番としてはとりあえず連れてくしかないっつーか…」



彼も仕事を全うしてるだけなんだな、と
なんとなくだけど私の中で疑いも晴れて



望「大丈夫っすよ、なんもしない奴には、なんもしない人っすから。手出したら俺が止めます!」

A「うん、ありがと」



頼もしい一言もいただけた。









美術室、昔はよく行ってたなぁ。

東京に転校してからは
授業でしか行かなくなったけど

大阪にいたときは
よく大毅との遊び場で使ってた。




美術室に忍び込んでは
画材や工作道具を漁ってイタズラしたり。

大毅も私も、絵を描くのが好きで
一緒に絵を描いて暇つぶししたりもした。




大毅は変な鳥の絵とか
上手とは言えない絵をいっぱい書いてて

私はそれを見て笑ってたっけ。









望「なんか、おもろかったっすか?」


私ったら、笑っちゃってたみたいだ。


A「へ?あ、ううん。なんでもない」






望くんと話してる間に

いつの間にか着いていた
最上階の5階奥にある美術室。









望「ちょっと話してきますね
待っといてください」

A「うん」



そう言って、美術室の扉をノックする望くん。









望「小瀧です、失礼します」




ガラガラと開く扉。




隙間から見えた美術室の中は

机も美術道具も端に寄せられていて
ガランとしてた。




入る直前にニコッと笑ってくれた望くんの奥にチラッと見えたのは、2人の男の人だった。

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なつ(プロフ) - ぴっぴろさん» ありがとうございます、嬉しいです!更新頑張ります(汗 (2018年6月16日 23時) (レス) id: 2db01981b7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴろ(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!マイペースに更新楽しみにしています!! (2018年6月15日 1時) (レス) id: a3661fdb39 (このIDを非表示/違反報告)
しげ - 続きが更新されて嬉しいです! (2018年5月26日 23時) (レス) id: 707261b04f (このIDを非表示/違反報告)
中間のんちゃん(プロフ) - 続き読みたいです。楽しみにしています。頑張ってください (2018年3月12日 19時) (レス) id: 4e3b4b3b1b (このIDを非表示/違反報告)
aimhi - 続きがみたいです とても面白いです (2018年3月4日 8時) (レス) id: d444210f1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ | 作成日時:2018年1月20日 13時

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