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遡ること、たったの30分。

この荒れ果てた関西西高校の校門前で
絶賛絶望してたときだ。









.









まるで、廃墟みたいな校舎。


人の気配がなかった。


誰の歓迎もない。


覚悟を決めて
敷地に一歩足を踏み入れた瞬間だった。









「誰や」









校門の壁の裏に隠れていた
制服の男が睨んできた。



ここの生徒かな?

だるそうに座ってる。口元が赤い。



そっちこそ誰や、って感じだ。









A「今日転校してきた者です」





「学年は」





A「2年です」







舌打ちをした後、短くため息をついた彼。

なにかされるのかとちょっと身構えたけど
その後の言葉に拍子抜けした。









「…どうぞ、入ってください」





私を睨むその目つきは変わらないけど
急に態度を変えてきた彼を不思議に思った。


軽く会釈までしてきちゃって。






A「あの、職員室って」



「あぁ、先に美術室に寄ってください」



A「美術室?」






聞き返すと、すべて悟ったような表情をした。









「まぁ、いろいろあるんですわ

…分かります?美術室」









分かるわけない、始めて来るんだもん。







A「わからないです」




「ついてきてください、案内します」







重そうに腰を上げて立ち上がった彼は
右足を引きずりながら校舎へと歩いていく。

それに黙ってついていく私。




東京で普通の女子高生をやってきた私が、なんでこんなにも彼の状況に驚かないのか、なんて

そんなの大毅のせいに決まってる。




私とは軽いやんちゃしかしてこなかったけど
大毅は悪い奴らとよくつるんでたから。









前を歩く彼はなかなかの長身でイケメン。
目はアイラインを引いてるみたいに綺麗だった。






名前を小瀧望。






目つき以外、特別悪い人には見えなかった。

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なつ(プロフ) - ぴっぴろさん» ありがとうございます、嬉しいです!更新頑張ります(汗 (2018年6月16日 23時) (レス) id: 2db01981b7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴろ(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!マイペースに更新楽しみにしています!! (2018年6月15日 1時) (レス) id: a3661fdb39 (このIDを非表示/違反報告)
しげ - 続きが更新されて嬉しいです! (2018年5月26日 23時) (レス) id: 707261b04f (このIDを非表示/違反報告)
中間のんちゃん(プロフ) - 続き読みたいです。楽しみにしています。頑張ってください (2018年3月12日 19時) (レス) id: 4e3b4b3b1b (このIDを非表示/違反報告)
aimhi - 続きがみたいです とても面白いです (2018年3月4日 8時) (レス) id: d444210f1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ | 作成日時:2018年1月20日 13時

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