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「すなりん、来てくれてありがと」
「Aも。…てか、こっち来て話さない？危ないよ」
「……私はこっちなんだ」
言ってる意味はよく分からなかったけど
こっちに来てくれないことは確かなので
「よっ、と」
「え、ちょ、すなりん」
俺も、ひょいとフェンスを飛び越えて
Aがいる方へと行った
かなり、なかなかに、狭い。
「よし、座ろう」
「……」
2人で並んで腰を下ろす。
Aが話し始めるのをただ待った。
「…すーっ……はぁ、…よし。」
深く深呼吸して、いつもみたいに明るい声を出したAは
ゆっくりと喋り始めた。
「謝らなければならない事がございます」
「…なんでしょう」
「私はすなりんに隠し事をしていますが」
Aがこちらに向き直る
「それよりも前に、私はあなたに嘘をつきました」
「…なるほど？」
「それが…どんな嘘かと、言いますと…」
Aは またしばらく黙った。
「私はメロンパンを食べる」
「……え？」
急に話が見えなくなる。あの日の宇宙人話の時のように。
「私がメロンパンを食べる、私のメロンパンを食べる
私もメロンパンを食べる、私にメロンパンを食べさせる、
私へメロンパンをくれる、私とメロンパンを食べる」
「…お腹減ってんの？」
デートした日、2人でメロンパン、食べたっけ。
「…じょしって大事だと思わない？」
「え？んん、まぁ。国の宝だよね」
「ん…？ッハ！！すなりんのオヤジ！！女の子じゃなくて！
は、が、を、の、に…とかのやつ！」
「あぁ、助詞ね」
まあ、確かに大切だよね。話通じなくなるし。
「助詞ってね、すごいの」
「はぁ…宇宙人の次は助詞の話？」
「あ、覚えてくれてたんだ！
…実はあれもね、ちょっと関係あったんだ」
「宇宙人が？」
「うん。あと、あの日観た映画も、ヒント」
「映画…」
宇宙人…兄妹の恋をえがいた映画
ダメだ、全く接点が見つからない。
「あの日の私は、すなりんを試すようなことしちゃった。
…ごめんね」
「…んで、試された俺は どうだった訳？」
「すごく、すごく救われた」
全く自覚がないが、それなりに良かったらしい。
けど、それでもまだAの秘密はわからない。
「ごめん、話戻すね。…それで、嘘ついてるのは、」
「うん」
「いや…嘘、では無いな」
「……はい？」
「うん、嘘じゃない。否定してないだけだ」
Aが 再び俺に向き直る
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s.s - つばきさん» 作者です！訳あって別アカウントから失礼します。 頑張って練ったので凄く嬉しいです､､(;_;) まだまだへっぽこですが 入試終わり次第また新作にチャレンジしようと思います！！ありがとうございます！！ (2021年2月3日 11時) (
レス) id: 135308203f (このIDを非表示/違反報告)
つばき - きっと私は、この小説を読むために占ツクを漁っていた。これが読みたかった。ありがとう。筆舌に尽くし難いほどの歓喜と共に読ませていただきました。伏線の入れ方とかもうストーリー性から描写から何から最高。あなたが神だ。 (2021年1月31日 12時) (レス) id: 7e989e701c (このIDを非表示/違反報告)
サクサくぱんだ(プロフ) - ユズさん» ありがとうございます！！！夢の塊ですがそう言って頂けると凄く嬉しいです、！ あの作品難しかったですよね← 新作も頑張ります！！ (2020年10月30日 7時) (レス) id: 486bda84af (このIDを非表示/違反報告)
ユズ - 作品すべて読ませていただきました！色々な所に伏線があって、最後は治がとてもいい役を果たしていて感動の涙が止まりませんでした！終わり方もとてもスッキリしていてよかったです！ちなみに私も国語の授業で同じ文章を読みました！これからも応援しています！ (2020年10月28日 21時) (レス) id: df83c7a060 (このIDを非表示/違反報告)
サクサくぱんだ(プロフ) - 至ってノーマルさん» めちゃくちゃありがたいお言葉ばかりです(;_;)すごく嬉しかったです！！次も頑張ります！ (2020年10月22日 22時) (レス) id: 486bda84af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクサくぱんだ
| 作成日時：2020年9月7日 12時
