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Aの言葉に、驚いた様子の侑。



「は?何、俺のこと好きやったん?」

「……んなわけないでしょ」



否定するAの様子は 見ているだけでも辛い。

あの日、屋上のフェンスまで越えさせた

侑への想いを、こんな事で無駄にしたくなかったんだと思う。


彼女になるのは、侑を好きなら誰でもよかったなんて事で。



「なんや勘違いしとるみたいやけど、俺別に
マコのこと ヤルためだけの相手とは思ってへんで。
ちゃんと 好いとるし」


「何偉そうに言ってんの?
当たり前でしょ、付き合ってんだから」

「…自分、さっきからなんやねん
角名の彼女なんやろ?俺らの事に首突っ込むなや」


二人の間の空気は、最悪で入る隙がない。


治も さっきから Aの顔を見たまま動かない。



「私は、少なくともあんたよりマコのこと 考えてる」

「めんどくさ…あんなぁ、
マコの彼氏は俺やで?
マコと俺との付き合いに 友達がしゃしゃり出てくんなや」

「…友達じゃなくて」

「あぁ、親友らしいな。知らんけど。
どっちにしろ同じやろ。
自分、俺に選ばれたマコに嫉妬してるんと_」


「黙れや」





ヒートアップしかけた侑をとめたのは

まさかの治だった。




「ツムは言い過ぎやねん。それに言葉選び悪すぎるで」

「せやけど」

「それに___」


治が Aを見つめる。









「村崎さん、なんか嘘ついとるんとちゃう?」





Aが治に向ける目は

今までのそれとは全く異なった

何かに怯えるような、諦めるような、そんな目だ。

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s.s - つばきさん» 作者です!訳あって別アカウントから失礼します。 頑張って練ったので凄く嬉しいです、、(;_;) まだまだへっぽこですが 入試終わり次第また新作にチャレンジしようと思います!!ありがとうございます!! (2021年2月3日 11時) (レス) id: 135308203f (このIDを非表示/違反報告)
つばき - きっと私は、この小説を読むために占ツクを漁っていた。これが読みたかった。ありがとう。筆舌に尽くし難いほどの歓喜と共に読ませていただきました。伏線の入れ方とかもうストーリー性から描写から何から最高。あなたが神だ。 (2021年1月31日 12時) (レス) id: 7e989e701c (このIDを非表示/違反報告)
サクサくぱんだ(プロフ) - ユズさん» ありがとうございます!!!夢の塊ですがそう言って頂けると凄く嬉しいです、! あの作品難しかったですよね← 新作も頑張ります!! (2020年10月30日 7時) (レス) id: 486bda84af (このIDを非表示/違反報告)
ユズ - 作品すべて読ませていただきました!色々な所に伏線があって、最後は治がとてもいい役を果たしていて感動の涙が止まりませんでした!終わり方もとてもスッキリしていてよかったです!ちなみに私も国語の授業で同じ文章を読みました!これからも応援しています! (2020年10月28日 21時) (レス) id: df83c7a060 (このIDを非表示/違反報告)
サクサくぱんだ(プロフ) - 至ってノーマルさん» めちゃくちゃありがたいお言葉ばかりです(;_;)すごく嬉しかったです!!次も頑張ります! (2020年10月22日 22時) (レス) id: 486bda84af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクサくぱんだ | 作成日時:2020年9月7日 12時

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