もっとスキを与えてほしい【角名】

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「上がった」

「はや！！！？？？」



シャツを軽く水洗いして、洗濯機に入れたあとは

髪洗って身体洗って 軽く浴槽につかったあと

すぐに出た。



「はい、お水。飲む？」

「ありがと」

コップにお水を注いでもらって、一気に飲み干す。

「よっ、いい飲みっぷり」

「どーも。…でさ、ドライヤー、どこ？」

「そんなに早く私の髪乾かしたかったのか〜？」

「うん、乾かしたい」

「へへへ、なんか照れるな〜」


ふわふわしたパジャマに身を包んだA。

既にコンセントにさされてあるドライヤーを

俺に差し出してくる。


「へへ、夢だったんだ。彼氏に髪乾かしてもらうの」


無邪気な子犬みたいな表情で

俺に笑いかけてくるA。



…侑と付き合ってたら、アイツにそう言った？




とか、聞ける訳もなくて

そんなもやもやを吹き飛ばすためにも

俺は ドライヤーのスイッチを入れる。



「あ〜〜、らくちーん」

「あつくないですか、お嬢さん」

「丁度いいですよ〜、お兄さんプロですね〜」



風を当てる度に シャンプーのいい匂いがする。



「＿＿よし、おっけい」

「ありがとう〜すなりん」

「料金 1200円になります」

「ふっふっふ、代わりにハーゲンアイスでいかがでしょう」

「のった」

「味は何がいい？」

「俺 バニラ」

「じゃ、私 ストロベリ〜にしよーっと！」


ルンルン気分で冷蔵庫へと飛んでいくAを見て、

あぁ、そういえばコイツ胃の中空っぽなんだっけ

とか思ったりした。


案の定、アイス以外にお菓子も何個か持ってきた。


「女子高生が夜に コレは宜しくないんじゃない？」

「今日は特別！さ、食べよっ」


ちゃっちゃかお菓子袋を広げて、アイスも食べる。

「夜中の菓子パって最高じゃない？」

「カロリーのお化けばっかだけどね」

「すなりん 、食べ物は美味しかったら
ゼロカロリーなんだよ？知ってる？」

「屁理屈こねないの」

「こねますよ〜だ！こねこね〜こねこね〜」

「小麦かよ」




ふかふかの絨毯に寝そべって、ゴロゴロと

寝返りをうつA。



その度にちらちら見える白くて細い腰に

つい心をくすぐられた俺は



仰向けになった瞬間を狙って

Aの顔の横に手をついた。

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