０４ 大切にしたい ページ5
「ふぅー…、え、もうこんな時間…!!」
少しのんびりする予定だったけど
学校の課題をやり始めたら あっという間に夕飯時に。
慌てて リビングへ降りようと部屋を出て、
階段へ向かう途中 ちょうど目の前の扉が開いた。
「わっ、」
「おっ、と ごめんな」
危うく ぶつかりそうになってビックリしたところ
扉を開けた 張本人と目が合った。
侑くんだ。
私を見たあと バツが悪そうに頭をかく。
「…なんか、クラスメートが家族って
信じられへんわ。」
「そ、そだね…急で私もビックリしてる…」
その場に 少しだけ気まずい雰囲気が漂う。
侑くん、なんて下の名前で読んでるけど
ほぼ…というか全く話したことないし 多分
こーなる前は 侑くんって 私の事苗字で読んでたはず。
そんな 他人同然の関係からいきなり家族で
しかも同棲なんて 気まずいより他にない。
「えっと…Aちゃんって呼んだらええ？」
「うん、そうだね。治くんもそう呼んでくれてるから」
ふと侑くんが 不思議そうな顔をする
「そういえば サムはずっと名前呼びやんな。
仲良ええん？サムと」
「あ、それは」
一瞬迷った、付き合ってると言ってしまおうかと。
でも そうすれば 侑くんは多分 この家で
生活しにくくなってしまう。
親が再婚するかもしれない。その上、さらに唯一無二の兄弟が その連れ子と
付き合ってますなんて聞かされたら
私だったら たぶん…同じ屋根の下で やってけない。
「…ううん、そんなことないよ。まだまだ これから」
この恋は まだ知られてはいけないんだ。
「そか！ じゃ、俺はサムより先に
Aちゃんと 仲良うなったるわ！！」
満面の笑みを浮かべる侑くんに
私は微笑みながら、「うん」と返した。
「ほな下 行こ！サムに食われて晩飯なくなってまう！！」
「それはやだ！！急ご！」
私の前を行く 侑くんの背中を見て ふと考える。
私がママを大切と思うように、
今はもう ママは 私だけじゃなくて浩史さんたちも大切で。
浩史さんも、きっと 侑くんや治くんと同じくらい
ママと私のことを 大切に思ってくれてるんだと思う。
だから 私も 同じくらい新しい家族を愛したい。
治くんと「好き」の種類は違うけど
侑くんのことも 「家族として好き」になって
大切にしたい。
だから、治くんとのことは
絶対まだバレないようにしようって
この時 心に決めたんだ。
この時はまだ 隠すことなんて
簡単だろうって思ってたから。
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くまとも(プロフ) - 結局どういう関係になったのか気になります… (2022年3月26日 12時) (
レス) @page31 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 最推しと同棲できる世界線どこ？(ここです) (2022年2月26日 6時) (レス) @page9 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクサくぱんだ
| 作成日時：2020年8月18日 23時
