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20 痛み ページ21

翌朝 土曜日

ママと浩史さんは仕事

治くんと侑くんは午後練で まだ爆睡中だった

「行ってくるから、お昼よろしくね。
…もう喧嘩しちゃダメよ」

「はぁい」

「返事は?」

「はいっ!」

ママを見送って 静かになった玄関でため息を着く

ママとはあれから特に会話もなく

なんとなくお互い 様子を伺い合うような感じで

会話している。

侑くんと仲直り出来たら、ママにも謝ろう。


その辺のパンを適当に食べて、自室に戻る。

ウトウトして、気付いたら眠ってしまっていた。




目が覚めたのは12︰30。


寝ていた 私を叩き起したのは


信じられないくらいのお腹の痛みだった


「ぃっ…た…」


とりあえずお手洗いに向かおうとするも

立っているのも辛い


一瞬であぁ、あの日か と 察したけど

どうにも経験したことの無いレベルの痛みで

急に不安になってる。

「ツムー、俺先行くで」

下の玄関から 治くんがそう叫ぶのが聞こえた

隣の隣…2人の部屋からバタバタと物音が聞こえる

…寝坊したのか、侑くん。

そう考えていたけど、鈍いお腹の痛みで

現実に引き戻される。


「うっ…はぁっはっ…」

なんとか 部屋を出て廊下に出たけど

もう限界だった

膝から崩れ落ちて、その場にうずくまる。

座っても立っても痛くて 死んでしまいそうだ。


「サムっあのボケ!!起こせいうた…」

扉から勢いよく出てきた侑くんが

私を見つけたらしく 言葉が止む

顔を上げる余裕もなかった。


「…どないしたん」

「はぁっ…んっ…ぅ」

いつもならここで "なんでもないから"って言ってた

でも もうそれは絶対に言わないって決めたし

それよりもまず ハッキリ喋れる余裕もなかった

私が なかなか喋らないのをわざとだと思ったのか

侑くんはわざとらしく 続ける

「…あぁ そういや昨日 サムが部屋行っとったんよな?
ハジメテは女の子は 痛いって聞いたけどアレほんまなんや笑」

殴りかかろうにも そんな余裕もなく

ただうずくまって 唸るしかなかった

「ぁ…つむ…」

「…ほんまにどないしたん」

いつまで経っても私が 反応しないからか

本気で心配して駆け寄ってきてくれる

「立てるか?」

無言で首を横に振る

「どないしたらええ?」

「…トイ…レ」

本当は「御手洗」てちゃんと言いたかったけど

ほんな余裕もない できるだけ喋りたくもなかった


「分かった」

いつになく真剣な様子で 侑くんは

私を 丁寧に抱え、運んでくれた

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設定タグ:ハイキュー , 宮侑 , 宮治   
作品ジャンル:アニメ
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くまとも(プロフ) - 結局どういう関係になったのか気になります… (2022年3月26日 12時) (レス) @page31 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 最推しと同棲できる世界線どこ?(ここです) (2022年2月26日 6時) (レス) @page9 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクサくぱんだ | 作成日時:2020年8月18日 23時

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