１６ 緒 ページ17
放課後、先に家に帰って治くん達が
部活から帰って来るの待つ。
その間、ふと 朝見た大学のパンフレットを思い出した
今はまだ この家にママと私しかいない
いずれみんなに言うけど まずはママに言おうかな
その方が言いやすいし。
「ねぇ、ママあのさ」
「押すなやボケ」
「あぁ？俺のが先に入ったやんか」
運がいいのが悪いのか、丁度このタイミングで双子が帰ってきた
「おかえりぃ〜。…それで、何？A」
「いや…また今度でいい」
「？そう？」
正直 このことよりも先に 私は侑くんにお礼を言いたかった
みんなの前では 何を言われるかわからなかったから
なるべく2人きりの時に言おうと思って
そのタイミングをまつ。
*
「風呂、お先」
夕食の後 治くんがお風呂に行ってから
リビングには私と 侑くん、それとキッチンで
食器洗いをしてるママだけになった
大声出さなければ ママには聞こえないだろうし
言うなら、多分今が1番いい
「ねぇ侑く」
声をかけた私を 無視するみたいに
ソファから立ち上がって 部屋から出ようとする
「待って！」
慌てて私も立ち上がって 侑くんの服をつかむ
「侑くんってば」
「…なんやねん」
心底煩わしそうに こっちを見てくる
「今日、ありがとう」
「？…あぁ なんや そんなことか」
いちいち嫌味な言葉を選んで話してくるけど
話してくれるだけでも良かった。
「別にええよ」
今にも会話を終わらせそうだったので 慌てて話を繋げる
「あのさ、もし良かったら もう1回ちゃんと二人で話したい」
「…俺はアンタと話しとうないし言うことも無い」
そう答えた侑くんが
すごく辛そうな顔をしてて、今にも壊れてしまいそうで
私は我を忘れて 侑くんに言う
「…嘘つき」
「あ？」
「言いたい事があるから話したくないんじゃないの」
「…なんやねんそれ」
「分かってるくせに」
多分 声が知らず知らずのうちに大きくなっていってか
ママが心配そうにこちらを覗く
「どうかしたの？二人とも」
「あぁ、なんか夜中俺のいびきがうっさいみたいで
すんません」
愛想笑いをはりつけて ママにそう答える侑くん
その笑顔のまま私にささやいた。
「家族で仲良ししたいんなら、
俺なんかに構わんとって、
今まで通り、平気やなくても 『平気平気』って
ニコニコしてた方がええんちゃう？Aちゃん」
その言葉に 完全に 頭に血が上って
気付いた時には 侑くんの頬をぶっていた
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くまとも(プロフ) - 結局どういう関係になったのか気になります… (2022年3月26日 12時) (
レス) @page31 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 最推しと同棲できる世界線どこ？(ここです) (2022年2月26日 6時) (レス) @page9 id: 9a5d2125ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクサくぱんだ
| 作成日時：2020年8月18日 23時
