Aimer Ⅴ (ページ14)

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ミニスカサンタなんてやらせたら聖夜が……って話を大将や卓さんとしとったけど、えろに服装なんて関係はなかった。ちょっとした気遣いや仕草で全細胞がAを求めていた。

目覚めると口まで毛布をかぶってぐっすり眠るAがいる。

「可愛ええな……」

昨日乱れまくったとは思えないほどに無防備で赤ちゃんみたいな寝顔だ。この顔を見ると、俺が守ったらなあかんなって思わされる。純度の高い澄んだ寝顔に触れたくなる。

『……何見とるん』

「起きてた？」

ゆっくりと目を開けながら掠れた声を出す。

「寝顔も可愛ええなって」

『朝から甘々やん……』

恥ずかしいのか、毛布の中に沈下していく。追いかけるように中に入れば来ないで、と言わんばかりに逃げていく。

動きがゆっくりやからすぐに捕まえられて、ぬくぬくな毛布の中で体温に触れた。

『なんで来るん……』

「そっちこそなんで逃げんの？」

『恥ずかし……』

「慣れへんなあ」

『一生慣れへん……』

付き合ってみて感じる。Aは男の俺を見るのにも慣れてへんし、……優しさにも甘いのにも慣れていない。

人にはできても自分がやられるのはむず痒くなってしまうんやろうか。それとも元彼から甘やかしてもらえなかったのか。ただ単に俺がこういう風になるのに耐性がないのか。

「じゃあベッタベタに甘えさせたるわ」

『やだ、そんなキャラちゃうよ……』

「頑張りすぎやねんて、無理しすぎるなー」

無視してギューッと抱きしめる。頭を撫でればこれ以上は抵抗せずただされるがままやった。

「よっしゃ、起きよう！」

毛布と掛け布団をバサッと剥がす。

「寒っ！」

あかん、裸やったわ。ベッドが暖かかったからそのまま寝ていたのをすっかり忘れていた。突き刺すような冷気に身が凍える。

『隙あり！』

「あっ、毛布！」

モコモコなルームワンピースを身に付けて寝ていたらしいAは毛布を奪い、体に巻き付けて背中を向けた。

『はよ着て』

……なんやねん、恥ずかしかったのは俺の格好やん。朝やからめっちゃビンビンやし、当たってたよなあ……
1人寂しくタンクトップやボクサーパンツを履き、寝巻きになる予定やったスウェットのセットアップを着る。

『おはよ、着替えた？』

「おはよ。着た」

『これからはちゃんと着て寝てね？』