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西川さん……、遥輝は地元が同じで同学年だ。
「ほら、はよ準備して！」
赤ちゃんの時からの幼馴染で小学校から中学校まで約9年間、同じ学校だった。小6から中3までクラスが同じ。南條と西川で五十音も近く、中学校3年間、新学期は必ず隣の席に遥輝がいた。
『勝手に決めてええと思ってんの？ 私マネージャーと来てるから一緒にご飯行くかもしれへんのやで？』
「甘いな。もう聞いてんねん、このあと暇なんやろ？」
満面の笑み。今の彼ほどその言葉が似合う人はいないだろう。気のせいか大型犬に見えなくもない。掴んだ腕は離さずにぎゅっと握られたままだ。うん、執念を感じる。
てかマネージャーさん、何を勝手に私の今夜の予定教えてんの！
「でも飯はどうするつもりなん？」
『コンビニで済ませようかと……』
寒いし、早く寝たいし。
「それはもったいないよ？」
『え？』
静かに見守っていた中島さんが誘うように微笑む。
「せっかく愛知から北海道に来てくれたけん、俺らが美味い店連れてっちゃる」
「卓さん？」
『そんな……』
「南條さんのは遥輝持ちやから、安心して」
「卓さん！？」
「男に二言はないもんな、遥輝？」
「は、はい……」
中島さんは福岡生まれの九州男児だと雑誌で見た。あの俺様遥輝に笑顔1つで圧をかけ、うち伏せるなんて優しい見た目をしてやるなあ……なんて感心する。
「よし、俺らは一旦退散するよ。お前が誘ったっちゃから、店の予約はしちょけよ？」
「はい……」
あれよあれよという間に話は進んだ。遥輝は不満げながらも、スマホをいじって店探しを始めている。
「俺らは裏口で待ってるから、準備できたら来てくれん？」
『わ、分かりました』
「帰るぞー」
「はーい……。A、ちゃんと来いよ！？」
中島さんに引っ張られて遥輝は楽屋から出ていった。
ああ、逃げられんかった……
気まずい気まずい、気まずい！！
ここまで来たら引くほど食べてやろうか。
ポキポキ、とiPhoneの通知音が鳴る。LINEの送信主は今日が来るのを喜んでくれたりょうくんで。
Ryo終わった?
A終わったよ! そっちは?
Ryo今から帰るとこ
Ryo北海道楽しんでね!
優しい……
色々あった今日、りょうくんの優しさが身に染みた。
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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強！更新頑張ってください！お気に入りに入れます！ (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年8月29日 22時
