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それにしても亮くんには超強力なライバルができたもんだ。



「ねえA、西川選手まで誑かさんでよ!」


『誑かしてないし。は……西川選手は人懐っこいみたいやからついつい前屈みになっちゃうんやない?』


「いや、あれはAの魅力に気づいてた!」


いつもは余裕があって、むしろAを誑かす側に立つことがある。

でも亮くんは察しがいい。些細な変化によく気づく。西川選手が思いのほかAにうっとりしていたのも分かってしまって脅威に感じたのかな。焦っちゃって可愛い。



「A可愛いんだからさ、もっと自覚してよ……」


『そっちこそかっこよさを自覚して』


「いや、俺はイケメンじゃないから」

タジタジだった亮くんはにこやかになって、やんわり否定した。好きな子にかっこいいっていわれたら誰だって嬉しい。

自分はイケメンじゃない、身長に助けられているだけだ、と言い張る亮くんも骨抜きになっている。



『私が西川選手に落ちることってないから! いくらイケメンでも荷が重い! だから安心して?』


ねっ、と宥めるA。さっきVTRで見たような寂しげな表情がまたモヤモヤさせる。



「ほんとに?」


『ほんと!』


「……じゃあ、許す」


『え、私怒られてたの?』


「もう! 俺の言いたかったこと全然伝わってないじゃん!」



あらら、亮くんご立腹だ。そんでAも鈍感だなあ。好き好きオーラもアプローチも、西川選手への嫉妬も何ひとつ響いてないじゃん。ここまで来ると気の毒だ。



「お願いA。Aの人生は東海オンエアが責任持って充実させたいって思っとる。
だから、西川選手だけじゃなくて他の男の所に行かないで。
せめて恋をするなら東海オンエアの誰かにしてよ……」


ただ亮くんの必死のアピールは時々度を過ぎていると思う。

彼女持ちの夢丸も、まともじゃないのに誰よりも早く妻ができて、来年の春には子供が生まれる予定のしばゆーも同じことを感じている。



『……分かってるよ。私はどこにも行かんから』


「その言葉、ずっと信じさせてね?」


徹也も俊光も同じような状態だけど、ここまで酷くはない。束縛するのは亮くんだけだ。自分は彼女がいるくせに、棚に上げてAを縛りつけるさまは自分勝手以上の何ものでもない。

でも何も言えない僕もメンバーも、きっと同罪だ。

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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜! (2019年9月1日 23時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強!更新頑張ってください!お気に入りに入れます! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおやなぎ | 作成日時:2019年8月29日 22時

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