Aimer

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QRコードを読み取れば、恐らくファイターズのチームメイトと撮ったであろう写真がアイコンのアカウントが出てくる。すかさず追加のプラスを押してトーク画面に切り替え、……私と私と同じ名前の人しか使えない”Aだよ”スタンプを送った。



「追加したで！」


『どーも』


遥輝は素敵な仲間に囲まれているみたいだ。私も同じくらい大好きな人達と……



「待って」


『ん？ どうしたん？』


「お前さ、俺と2人でおって良かったん？」


『は？』


図々しく連れてきたのは遥輝やったくせに、何を今さら遠慮してんねやろ。



「いやあさ、Aのアイコン彼氏やろ……？」


『彼氏？ ……ああ！』


急に伏し目がちになったと思ったら、盛大に勘違いしているっぽいな。



『この人は東海オンエアの人やから気にしんで』


「しんで！？」


『気にしないで！！』


私がアイコンにしたのは夏に旅行の旅で香川に行った時、りょうくんと2人で撮ったうどん屋さんの写真だ。りょうくんも同じアイコンにしているので、メンバーによくカップルか、といじられるんだよなあ……

とは言いつつ変える気はないんだけど。



『彼氏がいたら遥輝と2人でお酒飲まんよ』


「ビビったあ……」


何を安心してんねやろう。パイナップルとココナッツミルクの甘さを味わいながらトークをタップすれば、噂のりょうくんからLINEが来ている。あのあと続きを送ってきてくれたんや。

取材が終わったのが18時30分。今は22時ちょっと前。



『ちょっとLINEするわ』


「おう」


Ryo明日は何時に帰ってくる?
A20時前には着く予定
Ryo迎え行くね
Aいいの?
Ryo行かせてほしい
Ryo一緒にご飯行きたい


サラリーマンやってるし明日も忙しいはずだ。本当は無理はしてほしくないし、休んでほしいんだけどな……


Aありがとう!
A焼肉以外がいいな!
Ryoりょうかい!



ただりょうくんが引かないのも知っている。ここは言葉に甘えるのが得策だ。明日も予定ができた。

最近彼が忙しくて会えていなかったし、嬉しいことだ。



「何や、嬉しそうやな」


『さっきのイケメンとLINEしてた』


「はっ、やっぱり付き合って……」


『ないってば！』

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