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Aのことは小さい頃から知っとる。
イタズラばっかり仕掛けてくるおてんば娘。初めて同じクラスになった小6の時は、下校中よくランドセルのフタを開けられ、教科書類をぶちまけたこともある。してやったりの笑顔に何度悔しい思いをしたか。
そんなAが、いっちょ前に髪色を染めて化粧して身を繕っている。
『んまっ！』
「そら俺の行きつけやもん」
無邪気な笑顔やら子供っぽいやらは変わってへん。どこか憎めない愛嬌も健在や。
「Aちゃんって妹にしたいってよく言われるやろ？」
『言われるんですよねえ、それが』
「俺も妹にしたくてたまらんもん」
でも大人になって綺麗になった。成人式の時は自分宛ての取材でごった返しとったから、Aとはほぼ話せぬまま終わってしまっていた。
随分と大人びた彼女に柄にもなくドキドキする。キャバの姉ちゃんより可愛く見えてしまっている。
『卓さんの妹やったら幸せでしょうね……』
「俺もAちゃんの兄ちゃんやったら何でも買ってあげちょる」
ただ卓さんと仲良くしすぎるAは気に食わへん。久々に再会したのに、席も隣合って近い所におるのに。取材の時から何となく避けられているような気がしてならない。
……俺ら、幼馴染同然やったやん。
そう考えると消えかけたはずのモヤモヤとイライラでどうしようもなくなって。
「Aってさ、タバコは大丈夫な人？」
『まあ……』
俺なりに我慢した。でも限界やった。リュックからライターと箱を取り、そっから1本のタバコを取り出して火をつける。
匂いがAにかからんように、ため息混じりに最初の煙を吐き出す。
「お前Aちゃんの前でもタバコ吸うと？」
「ヤニ切れっす」
Aはびっくり、と言わんばかりに目を丸くする。そしてなぜか揺れている。卓さんは呆れた感じやけど。
『……き、気にしないでください。うちのメンバーにも喫煙者はおるし、煙さえ気にしてくれたらええので！』
「Aちゃんが許すならいいけど……」
1回吸い始めると止まらなくなっていく。1本吸ったらまた1本を、なくなったらまた1本……を繰り返す。様子が少しおかしいのは気がかりだが止められそうにない。
『ねえ遥輝、他に食べたいもんある？』
「んー、骨付きカルビとホルモン頼んどいて？」
『りょうかい！』
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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強！更新頑張ってください！お気に入りに入れます！ (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年8月29日 22時
