6(side:takaki) ページ8
楽屋に入り明らかに愕然としているメンバー
「みんな…」
言葉に詰まり俺は俯いた
こんな風に何度俯いて楽屋へ入っただろう
そんな時いつも笑ってくれていた
『みんな…』
「みんな、俺たちのやれる事を精一杯やろ」
それは薮くんの言葉だった
いつもそうやって笑って、俺たちを引っ張っていってくれた『最年長』
「ゆうや…」
「�睫據帖△辰修世�!!」
大ちゃんが皆の肩を叩く
「大丈夫だって、あのやぶちゃんと光くんだよ?
俺たちの方がちょーっと早く思い出しちゃっただけでそのうち思い出すって
そしたらさ、9人で考えようよ!!」
有岡くんには救われる
「とりあえず、やりますか」
伊野尾くんも笑った
「…ってかさ、皆台本読んだ?
今回僕たちYa−Ya−yahと対決するみたいなんだけど」
台本をひらきながらチネンが言う
「えっ、対決!!?」
さっきまでカッコつけようとしてたのに
『対決』と言う言葉に変な所から声が出る
「嘘でしょ、Ya−Ya−yahと対決?」
ゆうとも不安そうに呟く
それは仕方ない
有岡くんも伊野尾くんも顔色が悪い
「やぶひかと対決とか…」
ゆうとのやぶひか発言はいつもの事だけど
味方だった薮くんと光くんは今や敵グループ
分が悪いなんて問題じゃない
「1回戦はゆうてぃーと圭人。対戦相手は太陽くん…イントロ対決みたい
2回戦はぼくと大ちゃんで相手はしょおんくんでダンス対決
3回戦はいのちゃんとゆうやで相手は……ひかで…クイズ、対決?ひかと?」
光くんがクイズ?と戸惑う
「え、俺もしかして…」
山田がチネンに近寄り台本をのぞく
「やぶちゃんと、対決………しかも内容は秘密ってなってる」
山田の声が小さくなっていく
「しかも今回の企画、相当注目されてるみたい
こっちでの俺らJUMPってだいぶ不仲説流れてるしJUMPファンとYa−Ya−yahファンはお互いライバル視してるみたいで結構攻撃しあってるみたい」
携帯片手にゆうとが話す
「Ya−Ya−yahはこの番組での対決企画は無敗で
『負けず嫌いな完璧者』がYa−Ya−yahの代名詞みたいだよ?4人それぞれかなり活躍してて隙がないみたい」
この世界での俺たちも、そしてよく知る2人も、
全然違うようだった
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作者名：Kanata | 作成日時：2019年9月17日 21時
