Dream and reality (ページ37)

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しょおんも太陽も光も責める事もせずただただ自分の限界を超えていく様なハードなレッスンに明け暮れた
日本に戻ってからは、身につけた実力を存分に発揮しながら、それでいて更に高みを目指し続け9年

辛辣な言葉も、アンチも増えたがそれ以上に
ファンは増えた
それぞれが各業界から絶賛を受ける様になり、
事務所からも特別な対偶を受ける様になった

「薮、トイレ行かね?」

唐突に光が肩を叩き何かと思えばそんなすっとぼけた事を言う

「は?自分で行けばいーだろ?」

そう答えると真剣な光が居た

「さっさと行ってこいよ
あと10分でスタジオはいんだからな」

しょおんが背中を叩く

光はずっとシンメで、しょおんも太陽も
マネージャーさえも俺たちの関係には口出し出来ない、と言うほどで…
正直全てを見抜かれると言っても過言じゃない

「さ、漏れる前に行くぞー」

そう言うと光が俺の腕を引っ張り、太陽が「いってらっしゃーい」と手を振った

「あのさ、薮」

廊下に出たなり光は勿論トイレに行く訳もなく俺の腕を掴みながら名前を呼ばれる

「お前さ…Hey! Say! JUMP好きだろ?」

突然すぎる光の問に頭に疑問符が飛び交う

「は?何言ってんの?」

率直な言葉だ

「大事な事だから真面目に聞いてる
Hey! Say! JUMPが大事なんだろ?だからお前は社長に直談判も何回もしに行ってるし、あん時あんだけ潰れかけて傷ついたんだろ?」

いつもの光は出来るだけ問題に触れては来ない
ただ黙ってそばに居てくれる
あの時も表立って言葉をくれたのはしょおんや太陽で光はただ何も言わず傍にいてくれた

「何言ってんの?」

光には隠しきれないのかな…なんて少し諦めながらそれでもしらを切るつもりで誤魔化した

「薮、現実から逃げてんじゃねーよ」

こんなに感情的な光は懐かしく思う
不覚にも泣きそうになった

「現実ちゃんと見ろ、でたまには素直になれよ」
光は照れるようなセリフでもスラスラ言うから
俺の方が恥ずかしくなる

「あのさ、俺は現実見てるから」

そういい光の掴む腕を振り払う

「薮俺ら付き合い長いよな
ほんとにさ、家族以上に一緒にいる
2人で幾つもの問題に向かい合って正しいかどうかわかんないけど精一杯背伸びして超えてきたよな
だからわかんだよ。
いや、わかったんだよ…
遅くなって悪い。1人にさせてごめん
いつも全部背負わせて、手遅れでごめん」