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「光ー!!2人を説得してくれよー!!」
マネージャーの困った時の光頼み
この光景にも見慣れてきた
「え?何、また揉めてんの?」
光がマネージャーの肩を叩きたずねる
「Hey! Say! JUMPと1ヶ月合同合宿のドキュメンタリーとw座長舞台公演だってよ」
不機嫌なしょおんの声に光が「えっ!!?」と驚いた声を出す
「しょおんと太陽が反対してやらないって言っててさ!!珍しく薮は乗り気なんだけどー…」
マネージャーの言葉に光が俺を見る
「薮、本気?」
真面目なトーンで聞けれて「本気」そう答えると光は緊張気味に「やろーぜー」としょおんと太陽に声をかけ、光の言葉に2人が「マジで言ってる?」と言いながら仕方なさそうに「やるよ」と言った
光はYa−Ya−yahでのまとめ役で、
その光の「OK」はYa−Ya−yahの総意に近い
それはリーダーを務めるしょおんさえも折れさせる
「で、いつから?」
光が机にカバンを置きながらたずねる
「3ヶ月後にHey! Say! JUMPの新曲発売されんだけどそのお披露目兼ねるから再来月からだな」
俺たちは一斉にマネージャーを見る
「はっ!!?急すぎねぇー!!?」
しょおんの言葉に確かにと頷く
「スケジュールは?結構詰まってるよ?」
太陽がそう言うと
「いやそれが社長が直々に電話したらしくってさ…取り敢えず社長がすげぇ乗り気でスケジュール組み直しって言われてこっちもてんてこ舞いなんだよ」
社長が乗り気…それはつまり…
「なんか策ありってわけか」
そう呟くと光が俺を見た
「じゃあ俺スケジュール組み直しでしばらく忙しいからなんかあったらサブマネに言ってくれな」
マネージャーはそう言うと慌てて楽屋を出ていった
「薮、本当に大丈夫なんだよな?
Hey! Say! JUMPと一緒にってなれば、
お前素を晒すんだぞ?」
しょおんが真剣な目で俺を見る
「たかだか、1ヶ月だろ?
ほぼ練習してるだろーし大丈夫だろ」
とは言っても内心はそうではない
Hey! Say! JUMPとは出来るなら会いたくない
それが本音だ
正直未だに携帯を触るのが怖い
テレビさえも出来るならつけたくはないが
仕事柄そうも言えない
その原因となったのが9年前の出来事で、
まるで俺を守るかの様に海外へと留学した3人
精神状態は最悪で全てを拒絶してしまった俺に
社長が提案した『武者修行』という名の『逃亡』
初めは俺だけだったのに3人ともそれに乗っかり結局Ya−Ya−yah全員が1年間日本メディアや雑誌から姿を消す形になった
『罪悪感』そんな俺の気持ちを払拭するかのように
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作者名:Kanata | 作成日時:2019年9月17日 21時