Dream and reality (ページ17)

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ひかのイタズラ気な笑い方

「いつ気付くかなー?って」

僕たちは大声を出して喜んだ

「こっちは死ぬほど心配したんだかんねー!!」

ダイキがひかを抱きしめる

「じゃあ、薮も!!」

いのちゃんがひかに笑うと、ひかから笑顔が消える

「俺のさ、メール来たの1週間前なんだ
で、おかしいって思って…薮の携帯触ったんだけどこのメールはなかった
それに…薮はなんて言うか…違うって思う」

ひかは『言葉に出来ないけど』と続け

「薮は元からこっちの世界なんじゃないかって
この世界に俺たちの世界の薮は居る感じしないんだ」

宏太が、居ない…?

「けど確実じゃないからもしかしたらこれから記憶取り戻すってのもあるかもしれないけど…
いのちゃんの言う通り全員一致じゃなきゃ戻れないなら薮がこの世界に居なきゃ意味ないんだよな」

ひかの言葉に全員が沈黙する

「ま、薮待ってることにしようか」

けどやっぱりひかはひかで、そう笑った

「光」

みんなでこれからの事を話そう
そう思ってる時、楽屋の扉から声がした

「薮…」

ひかが振り返るとそこには宏太

「いつまで何してんの?移動」

短い言葉をひかに告げ、
僕たちを見渡してる

「そーいや話ってなに?伊野尾」

いのちゃんに視線を合わせると宏太が冷たい声を出す

「いや、薮雰囲気変わったなって」

何かを考えているかの様だった

「雰囲気?あー子供の頃とって事?そりゃ変わるよ」

宏太が笑うけど僕たちの知る笑い方じゃない

「昔とじゃない。お前さ、楽しい?」

その言葉にひかがいのちゃんに慌てて振り返る

「ちょ、いのち…伊野尾」

慌てて止めようとしてる

「楽しい?俺が?何言ってるの」

宏太はなんか怒ってるみたいだった

「楽しくない仕事、なんでしてんの?」

いのちゃんはひかの静止も聞かず宏太に突っ込んでいく

「伊野尾も随分丸い性格になったんだな
楽しいで仕事やれる程甘い世界じゃないんだ
今日わかったろ?
本気でやってる奴らと自分らとの『違い』」

宏太はそう言いながらドアにもたれいのちゃんを睨んでた

「楽しいから仕事が出来るんだろ?」

それは確か…宏太が言ってた

「そー言ってたの…お前だろ」

いのちゃんも睨み付けていた

「ちょ、伊野尾…また連絡する
薮行こ、移動なんだろー、またしょおんに怒れるから」

ひかは慌てて立ち上がると宏太の腕を引いて楽屋を出ていった