勝利の女神と青い監獄【ブルーロック】 (ページ2)

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「ﾋﾟｰｯ」

実況「また決めたぁぁぁぁ！本試合3点目！勢いが止まらない黒羽晴香ー！この女が止まることはないのかー！さすが勝利の女神だーっ！」

会場が歓声に包まれる。相手チームはこちらを睨みつける。

この優越感に包まれるこの時だけが私の幸せの時間。

サッカー以上に面白いスポーツなんてあるのだろうか。そんなことを自分で自分に問いながら
フィールドを駆け巡る。

「ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｰ」

試合終了のホイッスル。3対1での勝利。

『うっしゃぁぁぁ……！！』

なんという快感だろう。これだからサッカーは辞められない。

この優越感と至福の時間がずっと続くと思っていた。

〈イタリア戦〉

その後私たちは順調に勝ち進み日本の高校生代表として世界に出た。

「ﾋﾟｰｯ」

実況「さすがは勝利の女神…！海外にも負けないのかこの女は！！もう彼女を止めることができる人物はこの世界にはいないのか…！」

会場が歓声と悲鳴に包まれる。

この光景は日本でも何度も見てきた。

モブ「…」

ｿﾞｸｯなんだ今のは、

そう思い後ろを振り返るが後ろには監督たちだけ、

『…気のせいか』

《ボンッ…ボンッ》

『(あと少し…あと少しで…もう1点！！)』

そう思いながらひたすらにボールを蹴る。

モブ「ｽｯ…」

『(!?!?裏に回り込まれた!?!?)』

モブ「ﾆﾔｯ…」

『えっ…？』

ドンッ

グキッ

実況「おーっと!?大丈夫か！？」

実況2「今のはレッドじゃないか！？」

『…ｯ』

佐々木「おいッ！お前なんなんだよ！？」

鈴木「そうだよッ！お前俺らのエースに何してんだよ！？」

主審「Rustig gelegen(静かに)」

「Gaat het goed met je?(大丈夫ですか？)」

『(オランダ語か…)Ja, het is oké. Maar ik denk dat het nu een gemene tackle is. Meisje, ik heb ook mijn knie bezeerd, dus ik wil graag terug naar de bank.(ええ、大丈夫です。ですが今のは悪質なタックルだと思います。少々私も膝を痛めてしまったのでベンチに戻らせて頂きたいです。)』

主審「Ik begrijp het.(分かりました。)」

モブ「Ehi, aspetta un attimo. Non ho fatto nulla. Dovresti fare VAR!(おい，ちょっと待てよ。俺は何もしていない。VARすべきだ！)」

あの人は何を言っているのかわかっているのだろうか…そう思いながら私はベンチに足を向けた。

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追加！
『』=主人公です！