目が覚めたら、太宰さんの妻ってどゆこと？！

12.探偵社の七不思議 ページ14

「そちらのお二人は？」

と、太宰さんをスルーしつつ賢治くんと敦くんを見ます。

言われずとも分かっていても、やはり生でみなくては！

「あっ、はい！僕は中島敦です！好きなものは茶漬けです！」

敦くんかわいいか。唐突に茶漬け好き宣言は勇気がいるでしょうに。

「僕は宮沢賢治です！ 好きな物もは牛です！飼うのも触れあうのも食べるのも大好きです！」

うん、わかってたよ賢治くん天使だってこと。
色々と突っ込みたいけどつっこまない。
それが、大人な対応です。

笑顔がにやけに変わらぬように満面の笑みを浮かべめす。

「最っ高に、可愛いよ美知子。流石私の妻」という言葉もスルーです。

「敦くんと賢治くんとよんでもいいかな？」

「「はい！」」

あぁ、かわいい。天使が二人もいるなんて最高かー。ここに、鏡花ちゃんが加われば昇天するかもです。

「ありがとうございます！皆さま改めまして夫の太宰治共々よろしくお願いしますね」

ふぅー。これで、大人な女は演じれたはずです。

以前の私がTHE深窓の令嬢というかしとやかな淑女だったので、そのイメージを壊すのは些か危険ですものね。

でも聞こえてくるのは想定外な返しでした。

「国木田さん、太宰さんの奥さんって言うからもっと色々とあれな人かとおもってたんですけど、凄くいい人じゃないですか！」

「だから、俺はいったはずだ。粗相のないようにと。太宰の奥方は太宰にもったいない程淑やかで賢い淑女だ。社の七不思議のひとつでもある」

「やっぱり都会ってすごい！」

えっ、私と太宰さんの結婚理由が探偵社の七不思議になってるんですか？！

ここで早速原作の介入って、すごいです。

「私、太宰さんと美知子さんの馴れ初めが、気になりますわぁ」

「おやぁ、妾もその話気になるねぇ」

ナオミちゃんに与謝野先生？！ あれれ？ なんか、雲行きが怪しくなってきましたよ？！

というか。太宰さんも嬉々と語りだそうとしないでください！

思わず太宰さんの口を塞いでしまいます。

「うふふ、それは秘密です。私達夫婦だけで覚えていたいので」

「まぁっ！ そこまで愛し合っているなんて素敵ですわ！ ね？ 兄様？」

「うん、そうだね」

二人ともキラキラした笑顔を浮かべてます。

与謝野先生も「ほぅ」となにやら怪しい？笑みを浮かべ、国木田さんと敦くんは照れて顔は真っ赤です。

何とか話を戻すことができ、皆さんと沢山お話することができました。

が、そのつぎの日のことでした。

13.人を殺して死ねよとて一→←11.大人な対応は難しい

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