*＊gioventu＊*【ｲﾅｽﾞﾏｲﾚﾌﾞﾝ短編集】 (ページ9)

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#亜風炉照美ページ9

彼はいつも、美しい花の香りと共にやって来る。

照美「やぁ、Aさん」

そして毎回、美しい微笑を顔に貼り付けて。

だがその匂いも、その美しささえも、私にはとても鼻に付いてしまう。

『...またアンタか』

照美「ボクは何度だって来るさ。キミの為ならばね」

そう言ってアフロディは手にしていた花束を私の枕元に有る机に置いた。

『───その花も、要らないんだけど。何で毎回持ってくるの？邪魔なのよ』

照美「その割にはちゃんと活けてあるじゃないか」

『それは、私がしてるんじゃないもの』

そう。あの何とかって言う看護師さん。...名前、忘れちゃったわ。

......取り敢えず、アフロディと彼が持ってくる花の美しさに騙されてる、可哀想な人。

あの人が、勝手に花瓶に活けてるだけなんだから。

私はそんな事、望んでなんかないし。

照美「例えキミが望んでいなかろうと、キミの為になる事ならばボクは何だってしてみせるさ」

『ふぅん...じゃあもし、私がアンタが死ねば傷か治るんだって言ったら、アンタは死ねるの？』

照美「無論」

表情1つ動かさずに、彼は言った。

───...何でコイツはこんなにも私の為に尽くそうとか、真顔で言えちゃうんだろう。

恥と言う感情が欠落してんじゃないだろうか。

照美「それより、今日の体調はどう？」

『誰かさんのお陰でサイアクよ』

照美「そうかい」

『───ちょっと、信じないでよ。頼むからナースコールから手を離して。私、それ嫌いなのよ』

照美「じゃあ本当は？」

『別に......良くも無く、悪くも無く』

照美「それは良かった」

笑顔で言って、彼はやっとそれを投げ捨ててくれた。

───本当、コイツのこう言う所が大っ嫌いだわ。

***

(追記です)

てるみん→黒歴史時代

夢主ちゃん→雷門の選手で、世宇子に傷付けられた。

...と思って下されば幸いです。

......感じ取った違和感や疑問は、ぐっと飲み込みましょう。これは二次創作なのですから()