ideal31*コーチ* ページ32
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そのあとの練習は、ただひたすらに辛かった。
｢俺は男なのに｣とか｢女に負けている｣とか封建的なことを考えたくはないけれど、どうしても頭に浮かんでしまって、Aと顔を合わせるのが嫌だったからだ。
それでもAは、コーチなのだ。"皇帝ペンギン1号"という技においてまだまだ初心者というラインにすらたどり着いていない俺は、Aと顔を突き合わせないわけには行かない。
チカラを得て見返してやりたい奴の一人から、チカラを得るための技を、俺は教わるのだ。
何という矛盾だろうか。我ながら笑えてしまう。
『次郎さん！何をぼんやりしているのですか。禁断の技習得の道に、気を抜く瞬間などあってよいとでも思っているのですか。』
｢...すみません。｣
『謝る暇があるのなら、続けてください、イメージトレーニング。』
｢...はい。｣
そういえば、始まってそう間もないこの特訓の中で、一つだけ気付いたことがある。
Aは、かなりスパルタである。
『ほらまた！集中なさってください！』
｢......はい。｣
*
ただひたすらに、吐き気がやばかった。
｢佐久間ぁ？ねえちょっと大丈夫？？
あんたといい源田といい、なんでこうあたしの周りはこんなにもぐったりしてるわけ？ねえ。｣
｢...すまない、小鳥遊...ちょっと黙れ。｣
｢...俺も、同意見だ...｣
疑問符だらけで、なおかつトーンの恐ろしく高い小鳥遊の言葉は、きつい特訓直後にはあまりよろしいものではなかったので、ちょっと黙ってもらった。
そしてそれは、体力的とか肉体的よりも、むしろ精神的によろしくなかった。
｢あ、あたし分かっちゃった。あんたたち、Aコーチにしごかれたんでしょ。そーなんでしょー？｣
なぜ分かった、と言いたかったが、それには少々気力も体力も足りなかった。
しかしその必要はなかった。小鳥遊がその後すぐに勝手に続きを話し出したからだ。
｢あたしもされたことあるから分かるのよー。Aって普段は普通にいい子だし真面目そうだからそんなふうには見えないんだけど、コーチの顔になると、それが一変するのよねー...あの、敬語でされる言葉責めがあたし的には一番辛いわ。なんていうか、いちいち心を抉られる気がするから。｣
よくもまあ一息でこれだけ喋れるものだと、少し感嘆した。
案外人間ってすごいものだ。
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α - 更新頑張って！！ (2018年10月3日 0時) (
レス) id: ea485f4be1 (このIDを非表示/違反報告)
風丸葩@ぱる(プロフ) - あかねと愉快な仲間たちさん» うわっ、嬉しいコメントありがとうございます！作品を読んでて悶絶してしまう気持ちは分かりますよ笑笑 そして、イメ画描いていただけるんですか!?もう、是非とも、というか宜しくお願いしますとしか言えません...！もう一度言います。よろしくお願いします！ (2017年8月27日 10時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
あかねと愉快な仲間たち(プロフ) - コメント失礼します…！とても面白くて、更新の度にさ゛く゛ま゛…と悶絶しております（笑）佐久間可愛いです佐久間。それと、まだまだ稚拙ですがもし宜しければイメ画を描かせて頂いても良いでしょうか…？ 更新応援しています。無理のない範囲で頑張って下さい…！！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: 41c6416ba0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間葩@ぱる(プロフ) - ★佐久丸 リュウト★(女だお☆)さん» はい！佐久間君大っ好きです！イナウォで惚れ直した系女子です(笑)そして風丸も大好きなんですよ^^更新がんばりますので是非今後ともご愛読をお願いします...！ (2017年5月24日 22時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
★佐久丸 リュウト★(女だお☆) - そして更新頑張ってください！！！ (2017年5月24日 19時) (レス) id: 262bb030d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中原葩@ぱる | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/haruka9132/
作成日時：2017年3月27日 15時
