検索窓
今日:6 hit、昨日:8 hit、合計:12,877 hit

義兄弟 ページ14

〜・〜・〜・〜


フーリッシュは長いレッドカーペットをたどり、ドンに歩み寄る。


私はそのあとをおずおずとついてゆき、出来るだけ彼から目をそらした。


「・・・見ない顔だが」


ニヤけた声に肩を震わす。思わず"ひっ"と声が出そうになるが、なんとか抑える。ドンは紹介して欲しいとばかりにフーリッシュを見つめていた。


「彼はリル・トバイアス。ニュー・スコットランドヤードの警部、僕は彼と同居してる」


「おやおや、こりゃ失礼したな、俺はドン・コネリー。こいつの兄だ」


「アンドロイドにも兄弟が?」


「僕は認めてない」


フーリッシュは不機嫌そうにそっぽを向いた。ドンは"おいおい"と、肩を組む。


「冷めたこと言うなよ、俺たち同じヤツ(人間)に作られた身だろ?」


「駄作の君と兄弟だなんて冗談じゃない」


「口は悪いがな、根はいいやつだから置いてやってくれ」


ドンはニッと歯を見せて笑うと、フーリッシュの頭をグリグリといじった。彼は嫌だったのか、ぺしっとその手をはらう。


「それで、ここに来たってことは何か用があるんだろ?」


「ああ、このペンを調べて欲しい」


フーリッシュはペンを彼に手渡し"説明を"というように私に目線を送った。


「奇妙な殺人事件が起きた。

我々はアンドロイドによる犯行を睨んでいるんだが、ペンに指紋が見当たらないんだ」


「アンドロイドの指紋はここでしか鑑定できない」


「OK、至急調べさせる。さあ、かけてくれ

なんせフーリィと会うのは久しぶりなんだ。アンタとの土産話を聞かせてくれよ」


くつろぐのを遠慮しそうなくらい綺麗なソファにもたれかかるドンは、流し目で私を見た。


その後は、フーリッシュの好物のコーヒーとお菓子を囲んで、事件のことや彼とのルームシェアの話に花を咲かせた。

ドン・コネリーの加勢→←ドン・コネリー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:オリジナル作品 , ミステリー , アンドロイド   
作品ジャンル:ミステリー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

クロユリ☆★(プロフ) - ここりどらすさん» わあ、嬉しいです!ありがとうございます(^^*) (2019年8月23日 1時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ここりどらす(プロフ) - 好きです。8点入れさせていただきました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: af90c931db (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - ぐうたら猫さん» ご報告ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年2月8日 18時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こんばんは。誤字があったので、ご報告します。『彼の感情』の後半、機械が機会になってました。修正と更新、頑張って下さい! (2019年2月8日 17時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - 夜桜さん» わかりました!拝見させていただきますね! (2018年8月14日 19時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:クロユリ☆★ | 作成日時:2018年7月25日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。