29話(岩本side) ページ30
岩本「あ、Aさん」
『岩本さん…お疲れ様です』
岩本「Aさんもお疲れ様です」
全員の弄り攻撃から逃げる様に楽屋から出て、敢えて遠くの方にある自販機の所へ行くと、Aさんが疲れたように椅子に座りながら缶珈琲を飲んでいた。
『岩本さんも逃げてきたんですか？』
岩本「そうなんですよ、みんな執拗くて…」
『私は岩本さんのおかげで標的から外れられたので良かったです。お礼に1杯奢りますよ』
岩本「いや、別にそこまでの事じゃ…」
『良いんですってば。ほら、何飲みます？』
そう言ってAさんがさっさと自販機にお金を入れてしまう。入れてもらったのなら今日のところは奢ってもらおうかなと思ってオレンジジュースのボタンを押す。
岩本「ありがとうございます。頂きます」
『ふふ、どういたしまして』
岩本「…なんで笑うんですか？」
『いえ、似た者同士だなぁと』
岩本「…？」
俺にはよく分からなかったけれど、そう言ってニコニコとしながら、Aさんがお釣りを取ろうとしゃがみこんで、出てきた数枚の十円玉を財布に入れる。
『じゃあ、私はそろそろ戻りますね……っ、あ…』
そう言って立ち上がったAさんの身体が、ふらりと傾いて、後ろの方へと倒れてきた。
岩本「危なっ…！」
殆ど反射的に小さなその背中に腕を伸ばして自分の方へと引き寄せた。Aさんの細い身体が、俺の身体にすっぽりと収まる。
ふわりと、柔らかい良い匂いがして思わずドキッとしてしまう。
岩本「だ、大丈夫ですか？」
『だ、大丈夫です。ちょっとフラってしちゃって…ごめん、なさい…』
よろけた事が恥ずかしかったのか、ぎこちない動きでAさんが俺の身体から離れる。
『っ、ほんと、すみません…』
そう言って俯くAさんは、頬だけじゃなくて耳まで赤く染っていて…
岩本「可愛い」
『っ！は？！』
岩本「やっぱ可愛いですね、Aさん」
そう、もう一度繰り返して言うと、じわじわっと顔がさらに赤く染っていく。
『っ！マジもう、覚えとけよ！！！』
そう、まるで悪役のセリフを吐き捨て、ダッシュで楽屋へと走っていった。
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村瀬(プロフ) - りぃさん» ひーちゃんにだきとめられたい甚平人生でした…😌😌 最近更新滞りがちなので頑張っていきます〜！！💪 (4月14日 21時) (
レス) id: f2ed783490 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - 岩本ぉ…拗ねてるの弟ひーくんでてて可愛いし倒れそうになった夢主ちゃんを簡単に抱きとめちゃうのもなんかもう岩本さんすぎて…ありがとうごさいます泣主様大好きです！ (4月9日 21時) (レス) @page30 id: 75f35d50a6 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬(プロフ) - わたあめ?さん» ありがとうございます！頑張ります〜☺️ (3月30日 23時) (レス) id: f2ed783490 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬(プロフ) - りぃさん» 渋滞起こしちゃいました笑 最近舘様に狩られ気味なので舘様を可愛がりがちです🥰 (3月30日 23時) (レス) id: f2ed783490 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ?(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！！皆んなが仲良くなり初めて何よりです☺️ (3月28日 16時) (レス) @page28 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：村瀬
| 作成日時：2024年2月7日 21時
