【雪男】俺らのイケメンマネージャー 5【男主】

最後のデート ページ31

ラウside



ラウ「Aさーんっ！」

『お、お疲れ様〜』


撮影が終わって楽屋へと向かう最中、Aさんを見つけて小走りで駆け寄る。


『今日は雑誌の撮影だっけ？いつも以上にかっこよくメイクして貰ったね』

ラウ「まぁね、かっこいいでしょ？」


そう言ってクルクルっと一回転すると、背伸びをしてわしゃわしゃと頭を撫でられた。


『うん。可愛い』

ラウ「もう！可愛いじゃなくてかっこいいなの！」

『ふふ、ごめんごめん』

ラウ「もー、絶対思ってないでしょ？笑」


そう言っていたずらっ子のように笑うAさんのほうが絶対に可愛いと思うんだけどなぁ、なんて思いながら視線を動かすとAの手に車の鍵が握られていることに気づいた。
あ、そういえば今日は久しぶりにAさんが送ってくれるんだっけ？まぁ、そんな久しぶりが俺にとっては最後になっちゃうんだけれど。


ラウ「ね、今日Aさんが家まで送ってくれるんでしょ？寄り道して帰りたい！」

『えぇ？駄目だよ。明日も仕事でしょ？』

ラウ「いいじゃん！コンビニだけ！家にご飯ないから買いに行きたいの！」

『もう、仕方ないなぁ』


子ども扱いも可愛いって言われるのも、もう大人だし嫌ではあるんだけど…。こういう時ぐらい有効活用しても許されるよね？
阿部ちゃんを見習って小首を傾げてあざとくお願いすると、簡単に了承してくれた。




最後のプチデートは、ただのコンビニなのに、ものすごく楽しいものになった。

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