【雪男】加入組の彼と舘様は不仲のようです【男主】

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「えっあっ、舘様…？！」

「うそ、ほ、本物…？」

宮舘「本物だよ？」

「いっ、いつも応援してます、大好きです！！」


さっきとは打って変わって声を黄色くさせながら、宮舘くんに話しかける女の子たち。
宮舘くんは優しく微笑みながら、握手を求める2人にそっと手を出した。

でも…


(な、なんで…？)


片手は、俺の腰に回ったままで、俺を抱き寄せたままファン対応をしている。


宮舘「ふふ、ありがとう。じゃ、俺たちこれからデートだからもう行くね。これからも俺達のこと応援してくれたら嬉しいな」


そう言って、また俺をぎゅっと抱き寄せてそう言う宮舘くん。
その言葉に、ぶわっと顔に熱が溜まるのを感じた。


マジで、何言ってんのこの人…？！


そう言って女の子たちに手を降った後、反対方向へと歩き始めた。それも、手はそのままで。
頭の中が、もうパニックで、何から聞いていいのか分からなくなる。



『な、なんで、宮舘くんが…』

宮舘「照に、急に行けなくなったから代わりに行ってきてって頼まれて…びっくりさせてごめんね？」

『い、いえ、それは、全然……』


最初に出たその言葉を口にすると、宮舘くんが歩きながらそう言いった。
路地を曲がり、やっと宮舘くんが手を離し、俺の方に振り返る。


宮舘「……大丈夫？」


そう、優しい声色で聞いてくれる。
嗚呼、きっと、あの時の会話を聞いていたのだろう。だからわざわざ、俺みたいなやつを抱き寄せてまで、あんなことを言ってくれたのだ。


(本当、どこまで優しいんだ、この人は……)


反省しなければ。そう思っているのに、さっきの言葉や、動作ひとつひとつが脳内で再生されていく。
それら全て、まるで、少女漫画の主人公のようで…。







ドキドキが、止まらなかった。

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