【雪男】加入組の彼と舘様は不仲のようです【男主】

12（目黒side） ページ26

『蓮…どうしよう…』


珍しく1日中オフ。今日は久しぶりに1人で散歩にでも行こうかと準備をしていると、泣きそうな声を出してAが後ろから抱きついてきた。


目黒「え、A？どうしたの」

振り返ろうにもAの手は俺をぎゅっと掴んだまま離そうとしない。
仕方なくそのまま話を聞こうとしていると、Aが右手に持っていたスマホの画面を俺にみせてきた。

…ああ、なるほど。こういう事か。


『どうしよう、どうしたらいいかなぁ……』

目黒「どうしたらって…返事したらいいんじゃない？」

『だから！どうやってしろって言うんだよぉ！！』

目黒「いたたたた！！締めないでっっ！！」


胃を圧迫され、急いでその手を剥がして振り返ると、もう既に泣きそうな顔のA。
本当、舘さんになると情緒不安定すぎだなこの人…。


『今失礼なこと考えてた…』

目黒「気のせい気のせい」

『もう！こっちは真剣に悩んでんのに！ねぇ、どうしたらいいと思う？？』


そう言ってまた見せられたのは宮舘と書かれたメッセージアプリのトーク画面。


宮舘【お疲れ様。急に連絡してごめんね？】
宮舘【蓮見が最近、俺と目も合わせてくれてないの、ちょっと気になって。急いで距離詰めすぎたかなって反省してるんだけど…。】
宮舘【文字で話して慣れてもらおうかなと思って。これからちょくちょく連絡しても良い？】


3つの緑色の吹き出しが出ていて、丁寧な言葉が並べられていた。この間、舘さんがうんうんと唸りながらスマホを操作していたのは、この文を考えていたのか。

そう思いながら何気なくスマホをスクロールする。
…と、その時、あることに気づいた。


目黒「…今日って何日だっけ？」

『な、7日……』

目黒「メッセージきたの4日になってるんだけど」

『な、なんて返していいか分からなくて…』


まじかこの人…。
いくらどうしていいか分からないとはいえ、3日も既読無視していたとは…。舘さん、かなり傷ついてるんじゃ…。


目黒「ならすぐ相談してくれたら良かったのに…！」

『だって、蓮が俺の味方じゃなくなるから…』

目黒「味方…？」

『唯一の相談相手だったのに、裏切ったのお前じゃん……もう、気軽に相談も出来ねぇよ…』

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