「Free!」俺は、お前しか好きならない。 (ページ7)

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４３話ページ7

ただいまの時刻、８時を過ぎている。

遙「・・・・。」

俺はだんだん不安になる。

性格は変わってしまったけど、A・・・。

松岡Aだと思う。

多分・・・・事情があるんだ。

そう思って、いつもはいじらない携帯を見るとランプが光っている。

遙「・・・もしも・・・」

あ「私。七瀬Aよ。」

遙「・・・何の用だ、俺なんか嫌いだったんじゃないのか？」

少し、ムスッとしてしまった。

松岡Aと同一人物なのにも関わらず。

彼女は記憶がないのに・・・。

あ「あの場所わかるかしら？」

遙「あの、場所・・・・？」

あ「ごめんなさいっ、分らないわね、えっと・・・」

遙「今行く。」

電話を切って、俺は走り出した。

『あの場所』

それは、オレと松岡Aが約束をした・・・・。

＊＊＊

あ「・・・大丈夫なのかしら。」

七瀬君は、私があの場所とか言ってしまったのに、分ったって・・・・。

本当にわかってるのかしら？

あ「ちょっと・・・さむいなぁ・・・。」

と手をこすり合わせる。

私は、地面に座る。

ほっぺに暖かいものが当たる。

あ「・・・ふぇ？」

遙「・・・悪い。待たせた。」

七瀬君は息を切らしながら来てくれた。

あ「・・・遅かったわね。」

遙「・・・ココア買ってたら遅くなった。」

と私にココアを渡してきた。

あ「・・・いいの？」

遙「・・・あぁ。」

と私の横に座る。

くしゅん

あ「ははっ。遙、くしゃみ可愛い！！」

遙「・・・。おまっ・・・！！」

私、今なんて？

あ「ご、ごめんなさいっ！！」

というと、七瀬君は私の頬に手をふれる。

冷たい・・。

だんだんと七瀬君の顔は近づいていく。

あ「あ・・・・」

キスされるのかな・・・？

そんな期待を持って、瞬時に思い出した。

あ「だ・・・・だめぇぇ！！」

と七瀬君を押す。

遙「・・・なんで？」

あ「・・・私は松岡Aさんじゃないもの！！」

遙「・・・・？」

あ「七瀬君は、松岡さんという女性と付き合ってるんでしょ！！」

遙「・・・話が長くなるが、聞いてくれないか？」

七瀬君の目はとても吸い込まれるようなきれいな青だった。