「Free!」俺は、お前しか好きならない。 (ページ3)

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39話ページ3

あ「・・・私。」

私は、今まで歌手だったんだろうか？

それを明華さんに聞いてみたけど、答えてくれなかった。

・・・でも、きっと迷惑ばっかりかけてきたんだろうな。

だから、私がどんな人だったか忘れてしまったけれど・・・

とりあえず、誰かに償うように私は前に進もう。

事務所に連れられていく。

あ「私の名前は・・・」

社長さんらしき人が笑う。

社長「知っているよ。七瀬 Aだね？」

あ「はい。・・・よろしくお願いします。」

社長「では、すぐさま仕事をしてもらおう。」

後のことは、この男の子に聞いてくれ。

とその男の子と二人になってしまった・・・・。

あ「えっと、七瀬 Aです。」

というと男の子は目を輝かせる。

愛「僕の名前は、似鳥愛一郎です。」

あ「えっと、似鳥君も歌手とかなんですか？」

私は、恐る恐る聞く。

すると、彼は笑う。

愛「違います。さっきの人、僕のお父さんなんです。」

あ「社長さんなんですね・・・。」

愛「まぁ。・・・僕は、たまに父の手伝いをしているんです。」

・・・ということは？

あ「えっと、普段は？」

愛「普段は、鮫柄学園にいるんですけど、今日はAさんが来るからって。」

・・・今、この人。

なんていった？

あ「も、もう一度聞いてもいいですか？」

愛「？鮫柄学園です。」

あ「そう、ですか・・。」

私は、なんで反応したのだろう。

・・・知り合いなんていないはず。

愛「そういえば、苗字。七瀬っていうんですね。」

あ「はい。私、記憶喪失らしくてあんまりわからないんですけどね。」

と笑うと似鳥君は焦った顔でこちらを見る。

愛「す、すみません！なんか・・・。」

あ「いいえ、大丈夫です。」

愛「・・・七瀬って苗字の人。僕の知り合いにいるんです。」

だから、苗字のことについて聞いたのか・・。

あ「そうなんですか。えっと、似鳥君は部活は？」

愛「水泳部です。僕のとこの先輩にすごい人がいるんです。」

あ「へぇ、名前なんて言う人ですか？」

愛「松岡・・・・凛先輩です。」

あ「・・・・・・・。」

私、どうしたのだろう。

七瀬？松岡？

聞いたことある。

だけれど・・・・。

思い出したら今の私が消えそうで・・・

怖い。

冷や汗が流れる。

愛「Aさん？」

あ「なんでもないです・・・。」

少し、休憩した後、仕事の説明を受けた。

私は。

前に進もう。