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「あ、あの。大倉さん。
わっ、私。
もう帰ります」
「ちょ、なんで？」
・・・もしかして、
恵理とのさっきん会話、
聞いてもうた？
そうとしか思われへんよな。
「どうやって帰るん？
電車ももう止まってんのに」
「公衆電話で、章ちゃんに、迎えに、」
「それだけは嫌や」
静まり返った、深夜の病院に、
俺の声だけが、響く。
「俺だけを頼って欲しい」
Aちゃん、俯いてもうた。
「でも、迷惑なんじゃ、」
「なんで急にそんなこと言うん？」
ラーメンで手が塞がってんのが、
もどかしい。
「さっきの女医さん、
泣いてました。
あの人のこと、
追いかけなくて、いいんですか。
彼女の方が、私より大倉さんに似合ってる。
さっき、大倉さんが、
目の前で、誰かの命を救ったの見て、
私とは違う世界の人なんだって感じた。
だから、私はここにいたら、
いけないのかなって、思って・・・」
息継ぎもせずに、
一気に言う。
切ない顔してて・・・
「それって、Aちゃんの・・・本心？」
優しい聞き返したら、
Aちゃんが、唇を噛んで、
もう泣き出しそうな、揺れる瞳で、
俺を見上げた。
目が合うて。
強がりも何もかも、分かったから。
「さすがに、ラーメン２つも食べられへん。
行こ」
そう言うて、先に歩き出す。
俺ん後を、
Aちゃんが追いかけて来る。
「大倉さん、待って。
また迷子になる。
こんな真っ暗なとこに置いてかないで」
背中で、不安そうな声がして。
俺の白衣の肘のあたりに、
Aちゃんの指先が、
かすかに触れたん、確かに、感じた。
この瞬間から、俺は、Aちゃんの彼氏。
・・・そう自惚れて、ええよな。
深夜に食べるカップラーメンて、また格別。
伸びきってしもて、
味はかなり落ちてるけど、
大好きな彼女と一緒やからかな。
「なあ、クリスマスプレゼント、
何が欲しい？」
「これ以上、頂けません。
大丈夫です」
この素っ気なさ。
何気に、ガツーンとくるわ。
さっきのやりとりで、
彼氏になったつもりなんは、俺だけ？
「なんも大丈夫ちゃう。
携帯にしいひん？
連絡取るのに不便でたまらんし」
ほんまは、他にもなんか買いたい。
なんなら、身に付けるもの、上から下まで全部。
生活用品も必要なものは全て。
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yume.no.(プロフ) - うぅーーっ！！苦しいーーーっ！！こうなることはわかっていたけど、やっぱり切ない悲しいですね(;_;)こんな幸せから一転！foolさんのお話は引き込まれますね！書くのも辛くなりそうな展開なので無理されず！でも楽しみにしていますね♪ (2019年12月20日 1時) (
レス) id: 979f5b0d6b (このIDを非表示/違反報告)
まゆ☆まゆ(プロフ) - やっぱりfoolさんのお話は最高です！たくさん更新してくれて嬉しいです。これから更に切なくなっていくと思いますが続きを楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 20時) (レス) id: 8a01f69d5a (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - ここまでの甘々、楽しかったです…続きも楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 17時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - そんな私の小言はどっかに置いといて下さい！！！続きハイパー楽しみにしてます＼(^o^)／ (2019年12月17日 23時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 更新嬉しくてすぐコメントしちゃいました笑♪実は勝手に挿入歌のように思ってる曲があるんだけど…宇多田ヒカルさんのPlay A Love Songなんですが…冬から春になる季節感やテンポ感が私の中でシンクロしてて…っていう勝手な感想でした笑 (2019年12月17日 22時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2019年10月23日 13時
