８ ページ20
気付いたら、そう口走ってて。
「え・・・？」
Aちゃんのこと、
めっちゃ驚かせてしもたけど、
もう、後には引かれへん。
「Aちゃんち、泊まってもええ？」
念押しするように確かめたら、
「・・・」
黙ったまんまで、俯いてもうて。
焦ったかな、うわ失敗や、て落ち込みかけたとこ。
「じゃあ、今日は、寂しくない。
・・・嬉しい」
呟いた後、
恥ずかしそうに、はにかんで、
俺を見上げた。
そん顔も、仕草も声も、
何もかもが、あんまりにも可愛いて。
人前やってことも忘れて、
思わず、抱きしめそうになって。
慌てて、自制する。
病院関係者の人やら、
誰に見られてるかも、分からんのに。
ええ大人やのに、
暴走してまいそうな自分が、
恋を覚えたての昔に戻ったみたいで、
むず痒い。
不慣れなAちゃんに、
俺の方が、
感情、乱されて、
手のひらで踊らされてる気分。
それがまた、不思議と居心地悪くはないねんな・・・
クリスマスに間に合うように、
ペアのブレスに、
イニシャルを彫ってもらう予約入れて、
デパートのブランドショップを後にした。
帰りの車の中でも、
Aちゃんは、
「あんな高いの、私にはもったいないよ。
それに、忠義くんに何も返せないし・・・
なんだか悪い」
何べんも言うてる。
マンションの客用駐車場に車入れて、
「お揃いの物つけてくれるだけで嬉しいねん。
離れてる時も、寂しないやろ？」
頭、よしよしって撫でたら、
やっと、笑ってくれた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
もう、ここまでで、我慢の限界。
「イブの日、忠義くん、お仕事だよね？
私が受け取りに行って来るね」
にこって笑ったAちゃんの、
頭の後ろに、手のひら、回す。
包み込んで、引き寄せて、
初めて、甘ったるい、キスをした。
帰り道に寄ったコンビニでも、
車の中の交差点でも、
何回も何回も、沸き起こる、衝動、こらえててん。
触れて、離れて。
また欲しくなって、重ね合わせる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 544人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yume.no.(プロフ) - うぅーーっ！！苦しいーーーっ！！こうなることはわかっていたけど、やっぱり切ない悲しいですね(;_;)こんな幸せから一転！foolさんのお話は引き込まれますね！書くのも辛くなりそうな展開なので無理されず！でも楽しみにしていますね♪ (2019年12月20日 1時) (
レス) id: 979f5b0d6b (このIDを非表示/違反報告)
まゆ☆まゆ(プロフ) - やっぱりfoolさんのお話は最高です！たくさん更新してくれて嬉しいです。これから更に切なくなっていくと思いますが続きを楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 20時) (レス) id: 8a01f69d5a (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - ここまでの甘々、楽しかったです…続きも楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 17時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - そんな私の小言はどっかに置いといて下さい！！！続きハイパー楽しみにしてます＼(^o^)／ (2019年12月17日 23時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 更新嬉しくてすぐコメントしちゃいました笑♪実は勝手に挿入歌のように思ってる曲があるんだけど…宇多田ヒカルさんのPlay A Love Songなんですが…冬から春になる季節感やテンポ感が私の中でシンクロしてて…っていう勝手な感想でした笑 (2019年12月17日 22時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2019年10月23日 13時
