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「うん。
めっちゃ可愛い花やな」
「でしょ？
子供の頃、住んでた、
家の近くの線路沿いに、
咲いてたんです。
海の近くの田舎町。
あの時は、家族みんな仲良くて、
楽しかったなあ。
また行きたいけど、
今はもうばらばらだから・・・」
また、しゅんとなってもうた。
前にもちらっと聞いてんけど、
お父さんの浮気が発覚した後から、
お母さんは、
突然、家出てって音信不通やし、
新しい家族が出来てからは、
お父さんとも、
ほとんど連絡取り合うてへんって。
「今度は俺と一緒に行こうや。
スイトピーはいつ咲くん？」
「・・・は、る」
その声だけ、
やけに、ゆっくりと聞こえた。
春になっても、
一緒におりたい。
その頃には、彼氏として・・・
「じゃあ、春になったら、
スイトピー見に行こ。
約束な」
「あの、大倉さん、なんで、」
反論させへんように、
「もう、約束したから」
かぶせ気味に言うたら、
Aちゃん、
ちょっと呆れた顔やけど、
笑ってくれた。
病院の裏手の職員用の駐車場に到着。
「こんな大きな病院だったんですか・・・」
Aちゃん、
建物の大きさに、呆然としてる。
距離、感じられたら嫌やから。
「夜中やし、そう見えてるだけや」
無理にそういうことにしておく。
「Aちゃん、
お腹減ったんちゃう？
カップ麺なら、
ストックいっぱいあるで」
「でも、中に入るわけには、
私、車で待ってます」
「いや、暗いし、怖いやろ？
医局に連れてくわけいかんし、
待合か食堂で待っててもらうしかないけど・・・」
勢いで連れて来てもうたものの、
病院て、居場所ないよな。
「夜中の病院のが怖いです」
「そんな事ないって。
心霊ドラマの見過ぎ」
笑った時、携帯が鳴った。
この時間で交替の、恵理から。
「忠義？もう着いてる？
あと10分程度で、
救急で、成人男性一人、運ばれて来るって」
「分かった。
すぐ行く」
電話切って、
「急患や。
俺、行かんと。
裏口から入って待合におってくれたら、
あとでラーメン持ってくわ」
早口に言うて。
車の鍵、Aちゃんに預けて、
駆け出した。
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yume.no.(プロフ) - うぅーーっ！！苦しいーーーっ！！こうなることはわかっていたけど、やっぱり切ない悲しいですね(;_;)こんな幸せから一転！foolさんのお話は引き込まれますね！書くのも辛くなりそうな展開なので無理されず！でも楽しみにしていますね♪ (2019年12月20日 1時) (
レス) id: 979f5b0d6b (このIDを非表示/違反報告)
まゆ☆まゆ(プロフ) - やっぱりfoolさんのお話は最高です！たくさん更新してくれて嬉しいです。これから更に切なくなっていくと思いますが続きを楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 20時) (レス) id: 8a01f69d5a (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - ここまでの甘々、楽しかったです…続きも楽しみにしてます♪ (2019年12月19日 17時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - そんな私の小言はどっかに置いといて下さい！！！続きハイパー楽しみにしてます＼(^o^)／ (2019年12月17日 23時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 更新嬉しくてすぐコメントしちゃいました笑♪実は勝手に挿入歌のように思ってる曲があるんだけど…宇多田ヒカルさんのPlay A Love Songなんですが…冬から春になる季節感やテンポ感が私の中でシンクロしてて…っていう勝手な感想でした笑 (2019年12月17日 22時) (レス) id: ac3afc1999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2019年10月23日 13時
