あの時の彼の想い【utit】

3話□ ページ5

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風が窓から家に入り込み、涼しさが増す。







風の勢いで、1つの写真が倒れた。









その写真は、彼と私が笑顔でピースしている写真で、









見た瞬間、涙が溢れてきた、









何だろう、私の何がいけなかったかな、







一歩でも彼の理想に近付こうと頑張ったんだけどな、









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数ヵ月前までは彼が毎日"好き"っていってくれたのに、







嗚呼、それも嘘だったのかな、








あの温もりも、あの優しさも、









全部全部、私の思い違いだったの......?









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その写真は倒したまま、私は台所に向かった。






いつも通り、"二人分"の朝食を作る。









どうせ、彼は食べてくるのに、






どうせ、帰ってこないのに、









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無意識に期待をしている私がいる。









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私はまだ、彼のことが好きなんだ。

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