1話「queen or joker？�供� ページ3
おお、こわいこわいと態(わざ)とらしく肩を抱えながら三好の後ろに隠れる。
三)「貴女のその格好は目に毒なので、近寄らないでくれますか？」
貴)「何を言ってるの、ついこの間まではこの姿でいても平気な顔していたくせに。そこは目の保養とか言って欲しいなあ」
神)「余裕だな綾里。俺の膝の上に座るか？」
先程した私の発言を根に持ってるのか、小馬鹿にした表情で突っかかってくる神永。
三好に関しては本当にそう思っているのか否か判別がつかない程度に顔色が変わらないから放っておいて平気だろう。
私は裸足の足で床をパタパタと歩き、神永、波多野、実井が囲む円テーブルを覗いた。
チップから見て現時点では波多野が優勢のようだ。
って、神永がまたビリか。
私は神永の手札を堂々と覗きに行く。
貴)「神永...その手札、次はドロップかな」
神)「！ おまえな....」
神永にマジかよこいつみたいな顔を向けられる。
私は素知らぬ顔で神永の肩を叩いた。
その行動がこの部屋にいる皆にずっと見られていることは知っている。
さて、三好と田崎がどちらの味方なのか気になるところだ。
そしてゲームは回る。
実)「コール」
波)「コール」
神)「...レイズ」
神永は自信ありげに呟いた。
レイズは本当に自信があるときか、順番が早いプレイヤーが後のプレイヤーをドロップに誘う時によく使う。
この場合、神永は確実に勝つと分かっていたのだろう。
カードを開いて見ると、それは明らかになった。
波)「はぁ？ワイルドカード...」
実)「.......やれやれ、中々に外野が手厳しい」
今回ゲームの結果は神永のファイブカードによって1人勝ちとなった。
私はワイシャツの袖を捲り上げながらそのテーブルを眺めた。
２人がコールでかけたチップは手持ちの半額だった。
そのため現在のビリは実井となる。
本気で最悪と思っているのか、感情が顔に出ている実井が恐ろしい。
もう１ゲームで勝敗が決まると思われた。
そんなとき。
田)「さすがにカードの偽装はよくないな。カードの枚数がおかしくなるだろ」
波)「ふーん。綾里、おまえジョーカーを神永に渡したろ」
三)「ったく、このゲームにジョーカーは2枚もいらない」
.......田崎さんにはバレるよなぁ。
これはもう誤魔化し用が無い。
貴)「んー、神永のせいでビリになってお怒りの実井の罰ゲームを神永が受けるってことでチャラにして」
実)「2人で受けてもらうよ」
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唯健(プロフ) - いずみさん» コメありがとうございます！亀更新ですが、そう言っていただけると嬉しくて頑張れそうです！ (2016年6月19日 2時) (
レス) id: cea3b1e957 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください。 (2016年6月19日 0時) (レス) id: bf5922610b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯健 | 作成日時：2016年6月18日 11時
