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side yugo
『…わっ!!』
最後に通り過ぎて行った男の子の腕が、
北斗の肩をかすめた。
びっくりした北斗は、白杖を落とした。
のと同時に、ぐしゃっと崩れ落ちた。
「ほくと!ほくと、大丈夫。」
『はあっ…ぱぱ…ぱぱ……』
「ほくとびっくりしたね、だっこするよ」
落とした白杖を拾って。
横断歩道を渡り終えた先の、小さな公園まで連れていった。
クスノキの木陰で北斗をおろす。
北斗の高さまで、俺はしゃがんだ。
「ほくと、こわかったね。痛いとこない?」
『うんっ…だいじょうぶ…
ぱぱ、はくじょうちょうだい』
「はい、どうぞ」
人一倍感覚の敏感な北斗。
後ろから突然何かに当たられるなんて、見えてる俺でも怖いのに、北斗はもっと怖かったろう。
それでも泣かずに、深呼吸する息子が愛らしくて、だけどその強さにどこか辛さも覚える。
『…ぱぱ、』
北斗の手が、空中を仰いだ。
その小さな手をぎゅっと握る。
『ほっくんにぶつかったのは、だれ?』
「ん、北斗より少し大きなお兄ちゃん達。
周りも見ずに走って、危ないよほんと」
若干の怒りが、声色に乗ってしまう。
北斗はそれを聞いて、俯いた。
『…もしほっくんの目がみえたら、
お兄ちゃんたちみたいだったかなあ。』
「…ほくと?」
『ぱぱは、ほっくんがお兄ちゃんたちみたいだったら、もっとうれしかったよね』
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晴(プロフ) - ゆっこさん» ご愛読ありがとうございます!大変励みになります。今後もよろしくお願いします! (2020年8月10日 12時) (レス) id: 924db004c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます。 (2020年8月9日 18時) (レス) id: 354b579e15 (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - りんご。さん» 申し訳ありません。現在リクエストは停止させて頂いております。募集再開の目処も立っておりません…ご期待に添えず申し訳ないです…作品、読んでいただきありがとうございます。 (2020年5月30日 22時) (レス) id: 924db004c7 (このIDを非表示/違反報告)
りんご。 - リクエストしても大丈夫ですか! (2020年5月30日 22時) (レス) id: a530807534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴 | 作成日時:2020年5月30日 17時