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「あの ね」
「…なあに、北斗」
「おれ…大我に…愛 されて、しあわせ だ」
大好きな声が、そう言葉を紡いだ
体が震えるのは、きっと悲しみだけのせいじゃない。
「っ…ほくと、ｯ、キス…してもいい…？」
ゆっくりと瞬きをした君の唇に、優しく口付けをして
透明なこの気持ちと、さようならをする
蝋燭の炎を吹き消すみたいに、
重ね合わせた唇を離した。
「北斗を…、愛してるよ」
君は、いつもと同じ照れ笑いを浮かべて 瞼を閉じた。
それから暫くして、北斗の呼吸は音を変えた。
その時が来たのだ。
君の家族と皆んなでベッドを囲んだら、その手を握って何度も伝えた。寂しくないよ、大丈夫だよ、と。
北斗はずっと、ほんのりと笑っているようで。
もう痛みも、悲しみも、君を苦しめることがないのだと分かった。
レースカーテンの隙間から、
まだほの暗い空が覗く早朝。
君は深く息を吸って、
それからゆっくりと、吐いた。
穏やかな表情をした君を、朝日が柔らかく射して、その横顔は彩度を上げる。
砂時計の最後の一粒は、オリフィスを静かに通って
“過去”の中へと、姿を消した
金平糖のように鮮やかに彩られた 記憶の欠片を、
その両手いっぱいに抱えて___
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晴(プロフ) - 名前しずくさん» あとがきまで読んでくださったんですね(^^) 2人はこれからもお互いを想いやっているはずです…！ 長らくのご愛読、ありがとうございました！ (2021年10月5日 19時) (
レス) id: 924db004c7 (このIDを非表示/違反報告)
名前しずく(プロフ) - 金平糖を贈る意味がとっても素敵で、お話にも合っているなあと感じました。今までお疲れ様でした。 (2021年10月4日 9時) (レス) @page44 id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴 | 作成日時：2020年10月21日 20時
