Ep.2 side 侯隆 ページ3
あれから4年。
いつの間にか、俺は男子校に通い、3年へと進級していた。
渋「ヨコー。」
大「横山くーん!」
横「すばる、大倉。」
すばると大倉は、今でも俺を心配してくれる友達だ。
ヒナがいる時は、よく4人でバカな事ばっかりしていた。
俺にとって大事な思い出だ。
渋「なぁ、ゲーセン行かへん?」
横「いや、ええわ。」
大「えー、行こうやー、横山くん。パーっと遊ぼうやー。」
横「行かへん。」
渋「ヨコ、また行くんか?」
横「…おん。」
俺は毎日ヒナの墓に行き、思い出話をする。
今の俺は幸せでいられる。
2人はそれを知っている。
未だに現実から目を背ける俺にこうして色々と世界を広げようとしてくれる。
でも、俺の見る世界にはヒナしかいない。
大「横山くん、いつまで引きずってんねん。」
渋「ヨコ、お前の悲しみはようわかるわ。でもな、前進まなヒナが悲しむぞ。」
大「せやで。すばるくんの言う通りや!」
横「お前らに関係あらへんやろ!」
渋「ヨコ!」
大「横山くん!」
悲しいのは、すばるも大倉も一緒だと言うのはわかってる。それでも前に進もうとする2人。
俺は、そんな2人みたいに強くない。
現実をみたら、ヒナが死んだことを認めたら、ヒナが存在したことを忘れそうで怖い。
ヒナのいないセカイは、寂しくて冷たくて、つまらない。
何の色もつかない、モノクロのセカイ。
この現実が怖くて、俺はまた逃げ出す。
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雛らびゅ - 更新待ってます! (2017年11月28日 0時) (レス) id: aa234cba68 (このIDを非表示/違反報告)
雛らびゅ - 続きが気になります (2017年5月30日 22時) (レス) id: aa234cba68 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 続きが気になります! (2016年12月12日 15時) (レス) id: bec7dc91a1 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。雛ちゃんを抱き締めたみたいだね。これからどうなるか?気になります。 (2016年9月25日 21時) (レス) id: b8ee62cad5 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか?気になります。 (2016年9月17日 9時) (レス) id: 236f8458a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥仁 | 作成日時:2016年9月16日 0時